167話目
粗方片付き、夕方になりました。襲ってきた人たちは縛って倉庫のような場所に入れて反省を促すみたいです。今は警察みたいに捕まえてくれるところが無いので、自分たちで解決までしないといけません。
「本日は、本当にありがとうございました」
完全に落ちついたマミコさんが、私達にお礼を言いました。
「まあ、たまたま居ただけだけど、力になれてよかったよ」
私達は特に得られたものは無いけれど、人助けができて良かったと思います。それと、結局マミコさんがあの後どうなったのかというと、寄生植物が少し強くなっていろいろと出来る事が増えたようですね。どんなことが出来るのかはこれから調べていくみたいだけど、とりあえずマミコさんは水があれば生きていける感じになっています。
「それで、もう行かれるのですか?」
「そうだね。急がなきゃいけないのかどうかも分かんないけど、間に合わなかったって言うのは嫌だからね」
相変わらず私への救難信号は定期的に来ています。つまり、変化が無いと判断できますね。もし、もっと緊急なら頻度を変えるなり信号の内容を変えるなりすると思いますし。ただ、そういうのが出来ないだけだった場合は困りますけど、それはこちらも分からないので仕方ありません。
「せめて、朝出かけられたらどうですか? 食事も出しますし、寝どこも用意します」
「食事は皆さんで食べてください。どこも余裕は無いと思いますので」
「でしたら、せめてこれを・・・」
そう言ってマミコさんが用意してくれたのはオニギリでした。残り少ない食料を、他人に分けている余裕はないはずです。お米も、ここでは農業で育てているわけではなく、自然に出来たものを見つけて収穫してるみたいですね。自然と言っても、ある程度は管理しているみたいですけど、ずっと最初から最後まで手をかけているわけではないという感じで。力のない人では、安全に作業する事ができないみたいなので。
「・・・ありがとうございます」
さすがに受け取らないのもお礼を拒否する様で気が引けたので、おにぎりを3つもらいます。私達一人につき1個ずつですね。ちなみに、リナさんは泊まって行きたそうにしていましたが。
「それじゃあ、帰りにまた寄るかもしれないから」
「分かりました。お気をつけて」
私達が向かう先は長崎の方向なので、少し寄り道すればまたここに来ることも出来ます。その時には、何かおみやげでも持ってこれるといいですが。




