165話目
「マミコさん、大丈夫ですか?」
男たちを無力化したので、3人を周りにいた人たちに任せてマミコさんの所へ行きます。
「うっ、うう・・・」
マミコさんの手から出ている蔓と感覚を共有しているのか、マミコさんも辛そうです。除草剤をかけられただけでこんなに影響が出るものなんでしょうか? 除草剤って、もっとゆっくりと効くイメージがあるんですけど。
「とりあえず、水で薬を洗い流すんだ!」
アヤヒさんが、動けないでいるマミコさんを抱えて近くの池へと急ぎました。
「悪いけど、それっ!」
そして、アヤヒさんは抱えていたマミコさんを池へと投げ込みました。除草剤は全身にかかっていたため、こうしたほうがてっとりばやいとは思いますが、豪快ですね・・・。
幸い、薬が流れたためか、マミコさんの具合は少しよさそうになりました。蔓も、のたうちまわるみたいに動いていたのが、ゆっくりとした動きに代わってきました。
「ふぅ。成長が早い分だけ薬の影響も早かったとかかな? ナノマシンがあるからか、すぐに枯れなくてよかったよ」
「マミコさん、どうぞ」
私は池の中のマミコさんに手を貸します。マミコさんの服は、透けるタイプじゃないので見た目は大丈夫そうですね。
念のため、もう少し蔓を水に漬けて様子を見る事になりました。
「こっちは完全に終わったわよ」
リナさんもこちらに着ました。ちゃんと服を着ています。そういえば、リナさんってワンピースの下に下着をつけてないんですよ! 確かに、透明化するときに下着を脱ぐのは面倒だとは思いますけど、ワンピースの下に何も着ないとか、私には考えられませんね・・・。風にめくられたらどうするつもりなんですかね?
「あいつら、食料目当てに襲ってきたみたい。やっぱり、近くに他のコミュニティもあるみたいね。まあ、大勢の人が暮らせる場所なんて限られてるか」
大半の人達は、食料となるべく本州の方に連れられて行ったと聞いています。運よく隠れ住んでいた人たちが残り、本州からも再び人狩りが来ていないので生きてはいますが、食料はほとんど残っていないみたいですね。
「四国へ行けば、ヴァリアントは居ますがユカリさんがいるので食料に関しては解決しそうですけど・・・」
「もしくはここに種を持ってくるか、ね。気候的にはこっちのほうが育ちやすそうではあるけど」
九州に人が大勢いるとは思っていなかったので、そういう準備は全くしていません。私達が持ってきた食料を渡しても、全然足りないでしょうし。救難信号を受けた時点で、こういう可能性も考えておくべきだったのでしょうか。私は救難信号を出したヌシだけに会うつもりだったのですが。
「とりあえず、その話は後でマミコさんも交えて話そうか。あたしはタオルをもらってくるよ」
アヤヒさんは、びしょぬれのマミコさんを見て本殿にタオルを貰いに行きました。




