154話目
私は、その感じたことをアオイさんへ話した。
「ふむ。救援信号みたいなものを感じたと? そして、その場所が九州方面ということか?」
「はい。詳しい距離は分かりませんが、方角はそっちのほうです」
「だが、私は手が離せない。今は一緒に行く事ができないぞ」
「構いません。私一人で向かいます」
「それはダメだ。せめて他のものと一緒に行動するんだ。何があるのか分からないからな。ちょうどリナ君もアヤヒ君も戻ってくるころだ。幸い、カエデのお陰で資材は十分あるからな。当面は自由にしてていいぞ。二人が戻ってからもう一度この話をしよう」
「分かりました」
アヤヒさんは今日、遠出から戻ってくる予定の日で、リナさんも夕方には帰ってくる。ちなみに、ユカリさんはこの付近で自給自足できるように環境を整えているところで、ハルカさんはその護衛だ。アオイさんとミカコさんは相変わらずずっと機械を作っている。
夕方になり、2人が戻ってきたので、私がアオイさんに話したことを2人にも伝えた。
「ふーん、そんなの感じるんだ? あたしには分かんないけど、行くなら一緒に行くよ」
「私も一緒に行ってもいいよ。最近はずっと部品探しばっかりで飽きてきたところだし」
「では、明日からよろしくお願いします!」
2人の了承が得られたので、3人で九州の方向へと向かう事になった。リナさんとアヤヒさんは寝る必要があるから、今日はもう行動できない。
朝になり、リュックにアヤヒさんとリナさんの分の食料をいっぱい詰め、私が背負う。大きなリュックは重く、リナさんには文字通り荷が重い。それに、リナさんは何かあれば透明化するので、透明になれない荷物はあまり持たせられない。アヤヒさんも荷物を持つけど、こっちは着替えとか軽いものが入っている。
「じゃあ、行きましょう!」
「ごめんね、カエデちゃんに重い方を持たせて」
「構いません。私が言い出した旅ですし」
「それで、どのルートで行く? 本州に渡るには3つのルートがあって一つは、ここへきた淡路島を経由して兵庫へ行くルート。一つは、香川から瀬戸大橋を通って岡山へ行くルート。一つは、愛媛からしまなみ海道を通って広島へ行くルートよ。正直、遠回りになる淡路島ルート以外ならどっちでもいい気がするんだけど」
「リナさんのおすすめルートはありますか?」
「私としては、さっさと本州に戻るなら瀬戸大橋が一番かしらね。まだ愛媛方面がどうなっているか調べてないのもあるし。香川は部品探しで何度も行ったから、そっちはある程度分かるわよ」
「それじゃあ、瀬戸大橋の方を通りましょう!」
こうして、私達は一度岡山に向かって進むことに決めました。




