151話目
四国内を巡って機械の部品などを集めているリナさんが戻ってきた時のことだ。リナさんは戻ってくるなりミカコさんの所へと急いで歩いて行った。
「ねぇ、ミカコさんってもしかして島中にナノマシンをバラまいた?」
「いえ、この拠点の周りだけですけど。何かありました?」
「植物、鳥のヴァリアントが島のあちこちで見られたわ。まさかとは思うけど、魚のヴァリアントとか居ないでしょうね」
半眼でミカコさんを睨むリナさんに、アオイさんが答えた。
「ナノマシンは人間以外には意外と馴染むようだからな。もしかしたら、ミカコくんのウロコ一枚、鳥のヴァリアントの羽の一枚、植物のヴァリアントの葉一枚からでも増える可能性はある」
「嘘でしょ!? それじゃあ、人間の住む場所が無くなるじゃない!」
「慌てるな。適応する確率は人間よりもさらに低いはずだ。そもそも、DNAが人間と違う以上、ナノマシンに含まれているDNAの対象にしかヴァリアント化しないはずだ」
「本当に? 確かに数は居なかったし、同じ種類ばっかりだったからそうなるのかしら」
「それに今、そういうナノマシンを解除するためのナノマシンを開発しているところだ。これが出来れば、ヴァリアントにそのナノマシンを撃ち込むだけで元の姿に戻すことが出来る。さらに改造すれば、使徒化した人間も普通の人間に戻せる様になるぞ」
「これはこれで便利な力だから、別に捨てたいとは思わないけど。まあ、子供が欲しくなったときとか、元の体に戻りたくなる時があるかもしれないわね」
「ん? 今の体でも子は作れるぞ。ただ、同じ種類の爬虫類型の雄が居ればの話だが」
「今のところ、私と同じカメレオンの使徒は見たことが無いわよ。大体、男が使徒化できる確率は低いし、ランク4なんていままで見たことないもの」
「リナさん、恋人とか居るんですか?」
「え? 居ないわよ。今、恋愛に興味ないし」
「そうなんですね・・・」
リナさんって恋愛に興味ないんですね。興味あるなら、いろいろと話を聞いてみたかったんですけど。まあ、私もリナさんも、見た目は小さな女の子だから、恋愛対象に見られるかどうかは微妙なところですけどね。
「ところで、部品は見つかったのか?」
「そうそう、ありそうな場所を見つけたのよ。けど、その入り口を植物のヴァリアントが根城にしてて。排除を手伝ってくれない?」
「じゃあ、私も行きますね」
「私とミカコ君は、機械の方を調整したいから、カエデに任せるがいいか?」
「はい、行ってきます」
ハルカさんはユカリさんの護衛なので、2人はここで留守番だ。私は、自分の力を試したいので、リナさんと一緒に植物のヴァリアントを退治しに向かう事にしました。




