150話目
私達がここへ来てから数か月が過ぎた。私はハルカさんが教えてくれた技術を、大分使えるようになった。痛みを感じないし、殴られても投げられても平気で立ち向かえるから、覚えが早いみたい。今ではリナさんよりも格闘が強くなった。まあ、リナさんがそんなに格闘が得意というわけじゃないから、比較対象として正しいかどうかは分からない。ハルカさんにはまだ勝てないし。
最近の動きとしては、リナさんとアヤヒさんが情報収集で外へ出ている。機動力のあるアヤヒさんは四国外を、リナさんは四国内を調べつつ機械の材料を集めている。ユカリさんは私の特訓を見ている。ハルカさんが護衛対象を一人にするわけにはいかないからね。
ミカコさんとアオイさんは機械をいろいろと作っている。一体、何に使うのか分からないけど、最初の頃に比べるとかなり大きく、複雑で数も多くなった。今まで進まなかったのは、陸上で長く活動できなかったという事もあるけど、一番はそもそも完成形を知らなかった事が大きかったみたい。
その完成形を知るアオイさんが参加したことで、一気にことが進んだみたいだけど、本当に何ができるようになるんだろう? もともとが寿命を延ばす為の実験って言ってたから、完成形は不老不死? 私はそんなものに興味が無いけど、その過程で逆に元の体に戻れるかもしれないっていうのが私の目的になるかもしれない。
「よし、私の休憩は終わりだ。もう一度初めからやるぞ」
「はい、お願いします!」
私は休憩が終わったハルカさんに向かって走り出す。私に休憩は要らないけど、ハルカさんには必要だからね。今はリナさんが居ないから、休憩中の相手は誰も居ないし。
「今日はここまでだ」
「はいっ、ありがとうございました!」
夜になり、ハルカさんが寝る時間になったので今日の訓練は終わりだ。睡眠の必要が無い私やアオイさんは引き続き復習や修理の続きを行う時間だ。そんな私の近くでユカリさんは寝ている。
「明日こそ、ハルカさんから一本取りたいな」
私はユカリさんを起こさないように、静かに型を練習するのでした。




