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ゾンビにされた  作者: 斉藤一


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134話目

 朝になった。日の光をあびると、ユカリさんが元気になったみたい。


「蔓の調子がいいみたい。時間が経って馴染んだのかしら」


 ユカリさんは蔓を4本ほど出し、荷物のリュックを軽々と持ち上げる。思ったよりも力があるみたいで、ユカリさんは疲れてるように見えない。

 改めて出発し、徳島の方へ渡る橋の前についた。ここにも鳥のヴァリアントが飛び回っている。


「この辺りは、鳥が多いようですね」

「これくらいなら、私の蔓で周りを囲めば多少は攻撃が減るかもしれないわ」


 ユカリさんは蔓を伸ばし、鳥が近づくのをけん制する。うねうね周りを囲んでいる蔓に、鳥は困惑しているようで近づいてこない。それでも、大きなヴァリアントが近づいてきたときにはハルカさんが銃を撃って近寄らせなかった。

 無事に橋を渡りきると、ユカリさんが膝をついた。


「ユカリさん、どうしたんですか!?」

「私の頭に直接、声が聞こえるの。こっちにこい、こっちにこいって」

「ふむ。こっちとはどこか分かるのか?」

「ええ。向こうね。どうやら、私が蔓のヴァリアントを吸収したからテレパシーを受けられるようになったみたい」

「一体、誰からの声でしょうね?」

「うーん。あの蔓が眷属だったとしたら、この声の主が本体なのかもしれないわね。きっと私のデコイみたいなものだったのかもしれないわ」

「では、わざわざ向かう必要も無いのではないか」

「うっ、すごくうるさくなったわ」


 ユカリさんは耳を塞いだけど、テレパシーは直接頭に届いているようで意味が無いと思う。


「どちらにしろ、アヤヒ君の情報を得るために街へは向かう必要があるか。とりあえず、誘われる方へ向かうか?」

「ハルカさん、どうしましょう?」


 私は判断がつかないので、ハルカさんに尋ねる。ハルカさんは腕を組んで少しだけ考え込むと、しばらくして口を開いた。


「私はユカリの護衛として、危険な場所へ向かわせるわけにはいかない。だからここはリナに調べてきてもらおう」

「え、私?」


 リナさんは急に話を振られ、困惑した表情を見せる。


「そうですね。リナさんなら見つからずに近づけるかもしれませんよね」

「い、嫌よ。必要が無いのに全裸で街中を歩くなんて、恥ずかしいじゃない」

「え。今更そんなこと言うんですか」


 私達と戦った時は普通に服を脱ぎ去って戦っていたのに。それに、仮にカメレオンの姿をみられたとしても、喜ぶ人なんてそうそう居ないと思うんですけど。


「気分的なものよ。ほら、水着はいいけど下着は見られたくないみたいな感じよ」

「確かに、場所によりけりなところはあると思いますが、必要な事なのでお願いします」

「うっ、、、分かったわよ」


 リナさんも必要な事だと思って観念したのか、大人しく服を脱いで透明化してくれました。

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