131話目
私達は蔓の中を気をつけながら中心部と思われる場所へと向かった。時々蔓同士の間隔が近い場所を通ると攻撃されるときもあるけど、近づけば攻撃されることは分かっているのでハルカさんとアオイさんがナイフで切り払っている。巻き付かれたら大変なのでリナさんと私は出来るだけ離れてついていく。
「ここからは切り払って進むしかないな」
「ここまで密度が高いなら、本体がこの辺に居る可能性がある。何が起きるか分からないから慎重に行くぞ」
アオイさんの忠告通り、周りを注意しながら進んだ。アオイさんとハルカさんを先頭に、真ん中にユカリさん、その後ろを私とリナさんという陣形だ。
「危ない!」
ハルカさんが、さっきまで範囲外だった場所から伸びてきた蔓をナイフで切る。
「動きが変わったようだ。本体が近いのかもしれない。どれ、これに反応するか?」
アオイさんが落ちていた小石を蔓の近くに投げると、蔓がその小石を叩いた。
「ふむ。反応するのか。何に対して反応している? 音か? それとも振動か?」
アオイさんは今度は蔓の範囲外に大きめの小石を投げ、音を鳴らす。しかし、蔓は反応しません。今度は、ロープに石を結び、範囲外の場所で継続的にひっぱって振動させてみましたが、反応しません。けれど、範囲内に入るととたんに攻撃してきます。
「この範囲は一体何で決まっているんだ? さっきは少し範囲が変わっていたが・・・」
アオイさんが再び石にロープを結んだもので振動を起こしているとき、少しだけ強い風が吹きました。すると、急にそのロープに向かって蔓が攻撃を始めました。
「なるほど、目には見えないが何かしらの物質を付近に飛ばし、その密度が変化した場所を攻撃しているのか」
「それだと、風が吹いただけでそのあたりに攻撃してしまいませんか?」
「恐らく、他にもスイッチがあるのかもしれないが、風上の方へ移動すれば蔓の攻撃範囲を狭めることが出来そうだ」
私達は風が吹いてくる方へ移動し、そこから再び中心を目指します。すると、アオイさんの推測通り、蔓の攻撃してくる範囲が狭くなりました。それでも、密度が高いので時々切り払う必要がありますが。しばらく付近を探しましたが、それらしいものは見つかりません。
「痛っ! 一体、何よ」
リナさんが何かにつまづいて転びました。リナさんが転んだ場所を見ると、何かが生えています。そして、その何かが伸びてリナさんの足首に絡みつきました。
「まさか、本体は地下か!?」
「きゃぁっ!!」
リナさんはそのまま蔓に持ち上げられ、地面に叩きつけられそうになったので、私がそのまえに抱きかかえて助けます。
「カエデちゃん、ありがと。けど、ちょっと痛い・・・」
「あ、ごめんなさい」
せっかくキャッチしたけれど、私の体も固いのでリナさんは痛かったみたい。けれど、地面に叩きつけられるよりはマシだと思う。




