115話目
「それじゃあ、出発前の準備だ。高ランク者のみが入れる場所がある」
ハルカさんは、護衛任務に就くということで口調を堅い物へと変えたようです。仕事だから、分別をきちんとするという事でしょう。
ハルカさんに連れられて行ったのは、一層厳重な警備のある区画だった。その一部に、倉庫があり、そこへ案内された。
「ここには大抵のものがある。武器、食料、防具、機械とかな」
「ハルカお姉さま、この板見たいなものはなんですか?」
「それは高濃度エネルギーレーションだ。ユカリさんの特別な植物の栄養源を固めたものだな。味はともかく、エネルギー源としてはかなり優秀だ」
「これ、持てるだけ持って行ってもいいですか!」
「リナちゃん・・・本当にそれでいいの?」
ハルカさんが素になってリナさんに尋ねた。リナさんには何か思うところがあったのか、食料確保が重要みたい。まあ、リナさんの特性上、武器とか防具はあまりいらなそう。どうせ脱がないといけないだろうし。
「ほぅ。自衛隊の装備か。私は銃を使うつもりはないが、コンバットナイフを貰おう。それと、このノートPCも使えそうだな。ソーラーパネルで充電可能なところがいいな」
「それは外部でも使えるように作られた試作品だが、使えるだろう。とりあえず私は銃弾と予備のトンファーが必要か。嵩張るが仕方ない」
「ねぇ、ハルカちゃん。銃弾なんだけど、私の種使えない?」
「種を・・・? 銃の構造的に無理だが・・・」
「それは面白そうだな。私が改造してみよう」
「アオイが・・・? できるのか?」
「ああ。こう見えても技術者だからな。そこにある予備の拳銃で試してみよう。部品もあるしな」
そう言うと、アオイさんがさっそく銃を分解して改造していく。その間、私も倉庫を見たけれど、私に必要そうなものは無かった。私は武器も防具も食料も要らないからなぁ。
「出来たぞ。これでユカリ君の種を発射できるはずだ」
しばらく待つと、アオイさんの改造が終わったみたいでノートPCを閉じた。
「それじゃあ、それ用の種を作るわね。・・・これは生物に当てたら体温で成長して拘束する蔓よ。・・・これは衝撃を受けると硬くなる種よ」
ユカリさんはいくつかの種をハルカさんに渡した。これでハルカさんの弾切れの心配はなくなったみたい。




