幕間
はい、女神様。
今回の事件の犯人は、黒沢 銀ちゃんです。
本官には、どのようにして銀ちゃんが密室殺人を実行できたのかはわかりませんでした。しかし、彼女が犯人であることだけはわかっていました。銀ちゃんに計算外の出来事があったとすれば、それは鏡花ちゃんが決して「裏表のない女の子」などではなかったということです。銀ちゃんが大した理由もなく人を殺めることが出来る少女であったように、鏡花ちゃんにも他人には決して口外できない秘密がありましたから。まぁ、女の子なら誰だって秘密くらいはありますよね?
そうだ、女神様。
一つ、言い忘れてたことがあります……。
これは本格ミステリではありません。
本格ミステリでは、合理的な思考によって謎が解けます。
問題編までで、事件を解くに足る充分なヒントがあるのです。
ですが、女神様にはこの事件は解けません。
それは本官が知る情報を、女神様が知らないからです……。
本官には謎が解けますが、女神様には解くことが出来ないのです。
申し訳ないので、ヒントを一つ。
通夜の席で私が銀ちゃんに声をかけたのは――出席名簿を見たからでした。
あの中でシロだったのは一人しかいませんでしたから。
それでは、問題編に引き続いて。
今度は、大問題編へと参りましょう。
新町古都子でした。




