13/17
前日譚 眠らない前の私
最初に、違和感に気づいたのは——
私だった。
「ねえ、パン屋のおじさん、今日変じゃない?」
そう言ったとき、みんなは笑った。
「また変なこと言ってる」
「いつも通りだよ」
でも。
違った。
顔が、思い出せなかった。
目の前にいるのに。
見えているはずなのに。
輪郭が、曖昧になる。
「……おかしい」
胸の奥がざわつく。
でも、その感覚はすぐに消えた。
——大丈夫
——気にしすぎ
そんなふうに、思ってしまう。
「……何これ」
そのときは、まだ軽く考えていた。
最初に、違和感に気づいたのは——
私だった。
「ねえ、パン屋のおじさん、今日変じゃない?」
そう言ったとき、みんなは笑った。
「また変なこと言ってる」
「いつも通りだよ」
でも。
違った。
顔が、思い出せなかった。
目の前にいるのに。
見えているはずなのに。
輪郭が、曖昧になる。
「……おかしい」
胸の奥がざわつく。
でも、その感覚はすぐに消えた。
——大丈夫
——気にしすぎ
そんなふうに、思ってしまう。
「……何これ」
そのときは、まだ軽く考えていた。




