38 《八咫烏》
今、俺とアリスの二人は西入口に向かっている……
ギルドハウスには西入口と東入口がある。
おそらくみんなギルドハウスを守るつもりでいるだろうから、西入口と東入口の両方で戦闘が行われているだろう……そう思った俺達は俺とアリスで西入口、ミーシャとシリウスで東入口へと手分けして向かっている。
西入口には《剣聖》《破壊臣》などのソロで活躍していたプレイヤー達、東入口には元《無限の剣》や《天空の翼》の幹部達がいるので大丈夫だろう……
心配なのは、アカホシさんと鶴城さんの二人だ……
だけどここで引き返したところで今の俺ではどうにもならないだろう……
「あの、ライトさんって《八咫烏》のメンバーだったんですよね?《八咫烏》のメンバーの事教えてくれませんか?」
「ああ、べつにいいよ……《八咫烏》には幹部が五人いる。まず一人目、《右翼》大三賢者の一人で攻撃魔法スキルのスペシャリスト【大魔術師】雲河。《左翼》暗殺のスペシャリスト【悪魔の子供】双短剣使いのゼロ。《右足》パワーなら《八咫烏》NO.1の男……【一刀両断】大剣使い、マルク。《左足》は元俺がいた場所だ。今は知らない。そして《中足》全てを無力化する男……【神の目】晴明。この五人の中でも晴明と雲河は圧倒的に強い……」
「五人の……幹部……」
「おそらくこの戦いにも参加しているだろう……」
西入口に近づいてきたので【察知】を発動して、敵の位置を確かめる。
────この反応は……まずいっ!!!!
「アリスッ!!後ろに跳べぇぇぇぇ!!!!」
────『ゴオオォォォォ!!』
壁から炎が吹き出し、横の廊下とつながる大きな穴が開通した。
そして、壁の穴から顔を覆い隠す程の黒いフードを被った女が現れる……
「お前は……」
「ふふふ……久しぶりですね……裏切り者のライトさん。貴方方にはここで死んでもらいます……」
そう言った女の口は不気味な笑みを浮かべた……
「アリス……こいつが雲河だ……」
俺がそう言って戦闘態勢に入るとアリスもすぐさま戦闘態勢に入った。
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「誰だ貴様は……」
シリウスが目の前の銀髪の少年にそう聞くと少年は笑顔でこう言った。
「俺の名前はゼロだよ。まぁ細かい事はいいでしょ?《世界の破壊者にはここで消えてもらうんだからさ……」
「ゼロ、一つ教えてくれないか……?なぜお前達《八咫烏》はプレイヤーを狙うんだ……」
「そんなの決まってるさ……この『世界』を守るためだよ……」




