37 《黒の軍勢》
アカホシ視点です
黒の装備で身を包んだプレイヤー達がギルドハウスに次々と侵入してくる。
おそらく奴らの目的は攻略組の全滅だろう……
だがこれからの事を考えると被害は最小限で抑めなくてはならない。
そのために必要なのは相手の頭を────雨天を殺す事。
あいつを倒すのは俺一人では無理だろう……
二人掛かり……できればもっと多くの人数で挑む必要がある……
「鶴城、行くぞ。雨天を殺す……」
「ああ……」
「ミーシャ、アリス、シリウス。援護を頼むっ」
「「「了解っ!!」」」
パラメータを最大限活かし、全速力で外に向かう。
アリスとシリウスとミーシャが援護してくれているので敵と戦う必要はほとんどない。
シリウスが敵の攻撃を防ぎ、アリスとミーシャが攻撃を叩き込むといった見事な連携で完璧な援護をしてくれている。
まぁ援護の域を超えているけど……
そんな事を考えながら【察知】を発動して奴を探す。
そして、ギルドハウスの中心部にあたるメインホールに奴は居た。
「探したぞ……雨天っ!!」
「俺も探していたところだよ……アカホシ君……」
「お前にはここで大人しく死んでもらう……」
「それは無理だね……今の俺は君ら程度ではお話にもならない……」
「やってみなくちゃわかんないぜ……?」
「じゃあいくよ?」
────『ガキィン!!』
「なっ!!?」
……なにが……起きた……?
「なにが起きたか分からないって言いたげな顔をしているな……悲観する事はない……当たり前の事だ……」
そう言って雨天は余裕の笑みを浮かべこちらの表情をうかがっている。
────こんな奴にどうやって戦えばいいんだよ……
「……い……おい!アカホシッ!!俺達があきらめたら全滅しちまうぞっ!!それでもいいのかっ!!」
「そうだな……鶴城、アリス、シリウス、ミーシャ、メンバー全員に脱出しろと伝えてくれ」
それを聞いた四人は驚愕の表情を浮かべる……
全員で戦うつもりだったのか……?そんなわけがないだろう……俺が時間を稼いでその隙に全員で脱出するのが最善の策だ……
「アカホシ……さん……ダメだっ……そんなの無茶だ……」
シリウスが珍しく口を開く
「つべこべ言わずにさっさと行けっ!俺には秘策があんだっ!!お前らがいたら邪魔なんだ早く行けっ!!」
「必ず……!必ず戻ってきてくださいねっ!」
そう言って三人は走って行った……
そして残った一人が口を開く。
「お前一人じゃ時間稼ぎすらできねえだろうからな……それとお前にだけかっこいい役やらせられるかってんだ。」
こいつにはお見通しか……
「そうか……勝手にしろっ……死ぬんじゃねーぞ……」
「お前もなっ!!」




