34 《交渉と決裂》
俺達は、イベントが終わり、《世界の破壊者》の人員を確保して、全勢力でダンジョンをクリアしていった……
そして昨日、第七十三階層を突破した。
そして、エリカと明里と共にお祝いパーティーに参加するため、ギルドハウスに向かっていると、アイツに出会ったのだ……
「和也……」
「久しぶりだね、エイト君……いや、駆斗……」
「お前もこの世界に来てたのか……」
「うん、来てたよ。今日は話があって来たんだ」
和也はそう言うと不気味な笑みを浮かべた……
この表情は俺の嫌いな奴らに似ている。
一人は《天空の翼》元リーダーの雨天……そして、このゲームの作成者、水無月一斗……
「話って何だ……?」
「これから起こる事についてさ」
「これから起こる事……?」
「ああ、これから死者が蘇り、プレイヤーを狩り始める……俺はお前を死なせたくはない……だから現実世界におとなしく帰ってくれないか……?もちろん明里ちゃんとそこにいるエリカちゃんも一緒にね。それとこれは交渉だけど、断れば力尽くでもお前を死なせない」
現実世界に帰れだと……?仲間を見捨てて……?
仲間を見捨てて帰るか、このまま仲間と共に戦い続けるか……
俺が黙っているとエリカが和也に言い放った……
「私は仲間を見捨てて自分だけ帰るなんてできませんっ!!」
そうだよな、何を悩んでたんだ……仲間を守るって決めたじゃないか。
「悪いが和也、その提案には乗れない」
「交渉決裂だね」
そう言うと和也は刀を引き抜いた。
一瞬で明里とエリカを斬りつけ、こちらに笑みを浮かべて俺に振り下ろす、俺は刀を引き抜く事もできずに振り下ろされた刀で斬りつけられた……
一瞬の出来事だった……一瞬で攻略組三人がたった一人のプレイヤーに瞬殺されたのだ。
HPは三人共、僅かだが残っている、だが体が動かない……これは麻痺か……くそっ!どうしようもないじゃねぇか!くそっ!
「お前……俺達をどうする気だ……」
「安心して、君達が死なない程度の隠しダンジョンに送るだけだから。あ、これで六勝五敗二引き分けで、俺の勝ち越しだね。じゃあね、俺の親友、このゲームが終わった時また会おう、まぁ君ならこのダンジョンをクリアして戻って来るかもしれないけど……」
俺は和也のニッコリとした顔を見ながら目を閉じた……




