29 《一閃》
エリカの細い剣と俺の刀がぶつかるたびに金属音が会場に響く。
お互いのHPは僅かに減少している程度だ。
ここまでの説明なら、互角だと思うだろうが、そうではない。
エリカの圧倒的な攻撃速度のせいで、ほとんど防戦一方なのだ。
かろうじて致命傷は避けているが、気を抜けばこの戦闘は終わりを告げるだろう……
「いくよっっ!!【七閃光】っ!!」
エリカの剣が光を放ち始める、このスキルは【一閃】の派生スキルで、光速7回突きを繰り出すスキルだったはずだ……
それに対して俺も連続攻撃スキルを発動して迎え撃つ。
「くっ……!!【連撃】っ!!」
俺のスキルは3回攻撃、エリカのスキルは7回攻撃……
回数的にはエリカが4回多いが、そんな事は関係ない。
時間を稼げればそれでいい……
エリカの光速突きが俺を襲う……
俺はそれに刀をぶつけて軌道を逸らす。
そして3回目の攻撃が終わり、エリカが4回目の突きを繰り出したところで俺のスキルが発動する……
───【陽炎】───
俺の姿が消え、ターゲットを見失ったエリカはスキルを中断する。
それに対して俺は背後でしっかりと狙いを付けて高威力スキルを発動する……
「はぁぁぁぁぁあ!!!!【破断】っ!!」
このスキルは真空波で広範囲を攻撃するスキルだが、威力が高い、刀を縦に振れば前方に地面を切断するほどの真空波を放つし、横に振れば、周りの敵を蹴散らす事ができる。
そしてこのスキルは攻撃範囲が少なければ少ない程威力は高まる……
俺はエリカの斜め上から下に向かって放つ……なので必然的に攻撃範囲は小さくなる……よって威力が高まる……
『ドガァーン!』
大きな音と砂煙がほぼ同時に巻き起こる……
「やるわね……エイト……」
声がした方向を見ると、バトルフィールドギリギリにエリカの姿が見えた……
HPを確認すると、思ったよりHPは減っていない、さすがはエリカ。
とっさに回避したのだろう……
だが、関心している場合ではない。
やれる事はほとんどやった。SPももうほとんど無い…だけどHPはまだまだ残ってる……まだ負けたわけじゃないっ……
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