30 《彼女の願いと彼の誓い》
エリカが距離を一気に詰めてつき突きを繰り出してくる。
俺はそれを刀で軌道を逸らして攻撃を受け流し、一度距離をとる。
かなりの時間こういった攻防が続いている……
まあ俺は防御しかしてないんだけど……
そしてエリカの突きが俺をさらに襲う───
─── いや……これはっ……!?
エリカの動きが突きの形からもう一歩踏み込んで横払いの形に変わった……
だが、突きに備えていた俺の体は反応する事ができない……精一杯、体を逸らす───
それに対してエリカはスキルを発動し、攻撃してくる。
「これで決めるっ…!【硬化横斬】」
結局、俺はその攻撃を避ける事はできなかった……
「くそっ……!!」
───『YOU LOSE』
「負けたよ…エリカ……」
「あはは、勝っちゃった…あとで私の願い事聞いてねっ?」
エリカは満面の笑みでそう言って、バトルフィールドを後にした。
───「あーあ…負けた……」
俺はそうつぶやいて、立ち上がり、バトルフィールドを降りて行く。
俺は壮絶な敗北感に包まれているというのに観客は皆ガヤガヤと盛り上がっている。
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時計を見ると20時を示していた。
窓の外はもう暗闇に包まれている。
「はぁ…今日は疲れたし、もう寝るかな……」
そうつぶやいて、ベッドに寝転がった瞬間にコンコンとドアを叩く音がした。
誰が来たのかはだいたい分かる。
しばらく何も言わず放っておくと、ドアの外から申し訳なさそうな声が聞こえた。
「エイト…?大事な話があるんだけど……」
「……エリカ?」
「うん、そうだよ。入っていい…?」
「ああ、いいよ」
そう言うと、エリカはドアを静かに開けて入ってきて、ドアを静かに閉めて、ベッドに座っていた俺の横に座り、話し始める。
「無視したでしょ……」
「バレてた……?」
「したんだ……」
「ごめんごめん。ちょっと、心の準備してた」
「え?なんで?」
「……そんな事より大事な話って?」
「え…?あの…その…約束の事なんだけど……」
「……うん」
妙に緊張した空気が俺の部屋を支配する……
そんなにすごいお願い事なのだろうか……?めちゃくちゃ大変なやつだったらどうしようか……
そんな事を思いながら俺がエリカの方に顔向けるとエリカが深呼吸をして話し始める。
「わ、私……エイトの事が好き…なんだと思う……死んでほしくないの……だから…死なないで……これが私の願いだよ…約束して。」
そう言ってエリカは俺に微笑む。
言うなら……今、言うしかないよな……
「…エリカ…...俺は絶対に死なない。約束する……だから───」
そう言って俺はエリカを抱きしめる。
「───だからずっと一緒に居よう……」
「うん……」
エリカは小さくうなづいて、俺と同じように俺の背中に手を回す。
「大好きだよ…エイト……」
「俺もだよ……」
俺は抱きしめている腕にさらに力を込めた。
……エリカは絶対に死なせない。
エイト「エリカは俺が守る」
エリカ「私の方が強いのに…?」
エイト「それを言うなよな……」
エリカ「うそうそ…頼りにしてるよ…エイトっ」
本編でのイベント編はこれで完結です。




