23 《再会》
予選は困難を極めた…
ホモっ気のあるオッさんが絡んできてキモかったので瞬殺して罪悪感を感じたり、ナイスバディなオバハンが誘惑してきて対応に困ったり…その他にも色々と厄介な奴らばかりが絡んできたが、なんとか突破した…
…そして俺は今、本大会一回戦でしたくなかった感動の再会…を果たした…
「に、兄さんっ?」
そう、対戦相手は赤髪ツインテールで断崖絶壁の見覚えのある顔の美少女…そしてそれは俺の妹だった…
現実では俺と同じ黒髪だったのに赤髪だったので別人かなぁと思っていたのだが…どうやら本人だったようだ…
「明里…なんでお前がここにいる…」
明里がゲーム好きなのは知っていたが、このゲームをプレイするというのは聞いていなかった…
それよりも俺がこんなデスゲームと知っていたら、何が何でも止めていただろう…
俺には二つ下の妹がいる、小さい頃は仲良し兄弟だったのだが、最近は顔を合わせては口喧嘩ばかりしていた…
俺たちがそんな関係になったのは俺の発した些細な一言だった…
「お前、まだ断崖絶壁なの…?」
そう、この一言…あ…また言ってしまった…最近の俺は思った事を口に出してしまうらしい…全く困ったもんだ…
「兄さん…?また言ってはならない事を言ってしまいましたね…?まぁどうせ今からコテンパンにしますから…いいですけどぉ?」
俺の事を小馬鹿にしたこの嫌らしい表情を久しぶりに見た俺は、妹の怒りと少し懐かしさを感じた…
「あれ?声出てた?ごめんよ妹よ、つい本音が…ぷっ…あ、あと言っておくが負ける気は無いからなっ」
多分こいつは強い。
明里は俺が剣道ができなくなった頃から剣道を始めた。
理由は、本人は面白そうだからとか言っていたが、たぶん俺の為だ…
まぁそんな事があろうが無かろうが、手加減はしない…手加減したら本当にコテンパンにされるからな…たぶん…
「私、いつか兄さんと戦ってみたいと思ってたのよっ!本気でやってね?」
「俺もお前と戦いたいとずっと思ってた。まぁこれは剣道じゃ無いけどな…」
「じゃあ、ルール剣道にする?」
この顔は、コイツ…本気で言ってる…?
「俺は剣道の事は忘れたんだ…まぁ生きて帰れたら一回手合わせしてやってもいいぞ?」
「だって兄さん…現実じゃ…」
そんな悲しい顔しやがって…コイツは…
「ちょっとぐらいなら大丈夫だって、約束する、だから死ぬんじゃねーぞ」
「うんっ!」
俺の一言に明里は元気良く返事をして、背中から細めの両手剣を引き抜いた。
そして、丁度いいタイミングで聞き慣れたシステムの声が響く
──『まもなくバトルを始めます、準備はいいでしょうか?』
多分エリカは選手室で見てるだろうなぁ…ダサい負け方したらどうしようか…
そんな事を考えながら明里の方を見る…自然と笑みがこぼれた、明里もこっちを見てニッコリと笑った…
──『BATTLESTART!!』
毎日0時更新でしたが、明日から毎日12時更新に変更します。




