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チートな俺の異世界生活  作者: 響神奈
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18話チートな俺とゴブリンの巣③

 あれから少し時間が経った。赤髪の女も泣き止み、他3人もほんの少し落ち着きがきれそうになってきた頃。健太はある事を聞くため、その場に腰を下ろし、4人に向かって頭を下げた。


「すまない、もう少しお前達を街に帰すまで時間が掛かるのだ。理由は、あるゴブリンと話しをつけなくてはいけなくてな。それでもいいか?」


 健太は顔を上げた。女達の返答を確認するためだ。3人は頷いた。もう1人の少女は寝ていた為、答えは聞けなかったが、健太は流石に仕方ないと、一度3人に頷いき返し、立ち上がった。そして、ゴブリン王の元へ歩を進めた。


「お待たせだゴブリン長。わざわざ捕らえていた女達の場所まで案内してくれてありがとう。手間が省けた。さて、早速だが、話しの続きをしようか?」


(き、気持ち悪りぃ)


 健太の『ありがとう』の一言はゴブリン王にとってはこれまで味わったことないような皮肉だった。健太に憎しみを抱かせようとした自分がした行為に、ありがとうと感謝してる訳ではないにしても、そのような言葉で返されるのは気持ち悪いの一言でしか表せない何かがあるのだろう。


「返事がないな。まぁいい。さて、話すと言っても、今後の方針についてだ。お前達に基本拒否権はないからな。と言っても、悪いようにはしないから安心しろ?」


 ゴブリン王は未だ口を開かず。


「まず、教育についてはこちらで行う。理由はお前達に信頼性がないからだ」


「なぁ、人間」


 沈黙は肯定。その為、ゴブリン王は口を開けた。


「何だ? 質問があるならしていいぞ」


「俺達はよぉ、お前達へ羨望してる訳だ。俺達より、非力の癖に、魔力は俺達より優れている奴が居たりよ。格好いい、美しい、可愛いにお前らは全てが当てはまる。頭も回る。醜悪な部分があろうと、神の祝福を受けるのはいつもお前達だ。さて、俺達はどうだ? この姿を見てみろ、神とは到底似つかない姿を! 俺達はされないと学習しない。魔力も微量。だからこそ、ないからこそ、俺達はお前達から奪うんだ・・・俺達に救いはないのか!? ひっそり暮らしているのだなんてうんざりだ! 俺達は美しいモノが好きだ! 故に人の女を抱くのだ! ここで、俺達の自由が途切れるのなら、せめて俺だけが!!」


「待て、わかった! お前達の願い叶えてやろう!」


 再びゴブリン王が健太へ殴りかかろうとしたとき、咄嗟に健太はそう言った。

 ゴブリン王が、襲ってこないのを確認すると、健太は一度咳払いをし、話しはじめた。


「お前ら全員俺の眷属になれ、そしたらお前達の願いも大抵叶うだろう」


「根拠は?」


「容姿に関してはどうも言えないが、他はどうとでもなるのだ。まぁ、お前達が本気ならな」


「は、眷属になったとしても、元々ゴブリンだと知られたらそこまでだろう」


「いや、案外そうでもない。お前がもしも、経済的に、もしくは他でも金があれば、権力があれば女は手に入る。手に入る女はお前のモノだ。今よりかは遥かにマシだろう。女も自分の意思でお前に近づくのだから俺も文句はない。ただ、あまりに非道なことはするなよ?」


「その知識は」


「勿論、俺が与えよう」


 ゴブリン王は唾を飲んだ。今まで、天も地も自分達にここまで手を差し伸べてくれたものは、居なかったからだ。


「まさか、俺達の為にそこまでやるとはな」


(仕方ない。他に道もない。今は、この人間に従う・・・か)


「わかった。この洞窟のゴブリンの王として胡散臭いが誓おう。人間、貴様に従うと」


 そう言ってゴブリン王は跪いた。


「よし、決まりだな。さて、しかし俺は早く街に連れて帰らないといけない用事があるからな。眷属化は色々片付けてからでいいか?」


「構わない。俺達はお前に従うまでだ」


「了解だ。では、帰還することにしたいのだが、ルナ、お前達が奪った物の中に衣服などはないか? 流石にこのまま裸のままだとあれだからな」


「わかった! すぐに取ってくる!」


 ルナは駆け足で洞窟のさらに奥へかけて行った。数分後、ルナは4人分の衣服を持ってきた。4人が衣服を着終わった後、健太達は街に向かって歩きだした。








豚男と高太が待っている場所まで戻ってきた健太達。あたりはすっかり暗くなっていた。


「やっと戻ってきたか主って、王!?」


 豚男はあまりの出来事に手に持っていた袋を落としてしまった。


「待たせたな、帰るぞ」


「いや、待て! 何がどうなったんだよ! 全くわからないのだが!?」 


「お前は、死んだかと思っていたが、生きていたんだな」


 豚男は直様跪いた。


「成る程、お前達が場所を教えたって訳か。まぁ気にするな、俺達はゴブリンだからな」


 豚男と高太は黙って列に加わった。王を裏切った豚男は相当複雑な心情だったのだろう。

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