救出イベントⅩⅠ
いってぇーっ!
刺された!刺されたって!
目の前の盗賊は俺を刺して、勝ち誇った顔をしている。
しかしその顔が訝しげな表情に変わる。
ってか、すっげー痛いと思っていたけど、刺されたらこんな程度なのか?
盗賊と俺、二人して間抜けな顔をしながら、刺されいる所をみる。
剣先は俺の脇腹の服の中に、ズブリと入り込んではいるが、血は全くでていない。
どうやら剣先は、皮膚の表面で止まっているようだ。
それを理解した盗賊は、やっきになって更に押し込んでこようとする。
「あだだっ!だから痛えって!」
俺は思わず、ショートソードで盗賊に反撃をする。
だが、俺のシロウト攻撃は難なくかわされる。
「コイツ強力な防御魔法を使ってるぞ!」
そう言って盗賊は、俺から一旦距離をあけた。
…べつに魔法じゃないんデスけどね!
盗賊に勘違いされたお陰で、自分のチート防御値を思い出せた。
コイツらの太刀筋では、俺の皮膚すら切れないようだ。
だが依然状況はレッドだ。
少なくとも俺の剣技がヘッポコなのは、バレている。
ってそばから、イテーッ!
今度は横から別の盗賊に、肩から袈裟懸けに切られた!
猫の爪で引っ掻かれた程度のダメージだが、痛いものは痛いっちゅーの!
俺もむちゃくちゃに剣を振り回すが、かすりもしねぇ!
そうこうしている内に、完全に四人の盗賊に囲まれてしまった。(Lv 10の戦士は"ゴブリンシャーマン"が引き付けてくれている)
ハインズさんを後ろにして、何とか彼には攻撃を向けないようには出来ているが、お陰でズバズバ切りまくられている。
「攻撃の手を緩めるな!その内魔法の効果がきれるはずだ!」
そんな事にはならないんですが、コレどーしよー?
「お、おい!アンタ大丈夫なのか?」
「大丈夫っすから、前に出ないで!」
ハインズさんが前に出たら、瞬殺だから!
その時、盗賊の肩に弓矢が刺さった!
「ぐあっ?」
同時に二頭の"グレイウルフ"が、盗賊たちに襲いかかる!
「うあああっ!」
弓矢の飛んできた方向を見ると、ミールさんがボウガンを構えていた。




