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第47話 新しい家族を迎えて、農園を拡げる

家族も、使用人や森人も増えたので、家庭菜園の延長みたいな耕作地から、農園に拡張することにした。


地図には、迷いの森の東側のこの地を”忘却の地”と命名してあった。

東西に3万キロメートル、南北に2万キロメートルのおよそ楕円形である。その中には山あり谷あり、河も沢山あると思うが、マルコスの地図には何も記されていない。白い地域である。青い館から西には迷いの森が見えて、東側には廃都市の残骸があちこちに、延々と続いている。北は、山になっているのでその向こうは見えない。南は平野部で、その向こうに海が見える。



「ところで、青い館にはホムンクルスの製造施設はなかったかな?」

「うーん。ちょっと待ってくださいね」


カレンが思い出しているところ。

「お母さん。確か家の西側に小屋があったように思うのですが?」とタロウが言った。

「あ・・。そうね。思い出したわ」


青い館の西側を探すと、草の中に埋もれていた四角い白い蓋を見つけた。それを上に持ち上げると、下へ続く階段があって、そこを5メートルほど下ると小部屋があった。エレベータらしきドアを発見したが動かない。


「こちらに、非常階段があるわ」


ドアを開くと下への階段が現れ、壁から淡い光が出て、その先をぼんやりと照らした。

10階ほど下って行くと、踊り場にドアがあった。階段はその先にも下っていたが、ドアを開けて入った。

そこには、大きな通路があって、右には壁で等間隔にドアがある。左側は広いフロワーになっている。

誰もいない。当たり前だな。


「今日は、ここまでにしよう。今後の課題だね」



耕作地の拡大は、子供たちの体力と魔力の増強に役立った。目標は、青の館を中心に500メートルの円形だ。

13人の子供を5メートルごとに配置して、ぐるーっと円を描きながら土を耕してゆく。


ダンダンダンと声を掛けながら歩いてゆく。 一日1000メートル目標で進めると、およそ10日ほどで達成できそうだ。毎日ダンダンダンでは、飽きるかな?。

大きな木や、岩などは僕の出番だ。ダンダンダンの後ろには森人たちが鍬を持って続く。


できたよ。広い広い耕作地だよ。道を作って、水路を作って、森から腐葉土を運び込んで、耕して、さらに耕して、肥沃な畑が出来上がった。



ホムンクルス製造設備の起動


マルコス・マレイの資料によると、彼が作ったホムンクルスは自立型の人型らしい、性別、肌や髪の色も自由に選択できる。寿命は200年で、魂が無いだけで、人と変わらない。

よくある異世界ゲームのNPCノンプレイヤーキャラクターに似ている。


有機物でできているロボットというところ。

だから、ホムンクルス三原則がある。


第1条:ホムンクルスは人間に危害を与えてはならない。

第2条:ホムンクルスは人間に与えられた命令に従わなければならない。 ...

第3条:ホムンクルスは前掲第1条及び第2条に反する恐れがない限り、自己を守らなければならない。



マルコス・マレイの資料に、ホムンクルス製造装置の動かし方を書いてあった。


カレンとソフィアを伴って、やってきた。

青い館の西側にある四角い白い蓋を上に持ち上げた。そして、階段を下りてエレベータのドアに向いた。

『開く』のボタンに、魔力をこめた。


スルスルと両開きのドアが開いた。そこには4メートル四方の小部屋があった。そして、中に入ると下へのボタンで20階を選んだ。そう、20階に制御室があるのだ。


早速、3人で乗り込んだ。行き先は”フレンド“。


フレンドのフロワーでエレベータが停止した。

白いドアを開けると、目の前に広い通路があった。進んでゆくと、光が前方に移動して照らしてくれる。


左脇にコンソールのようなものがあったので、カレンに操作してもらった。

と、奥の方から、少年と少女がやってきた。


「マスター、戻られたのですね。私は、オミネで、こちらはラミネです」

僕の怪訝な顔を見て、「私たちをお忘れですか?」と問いかけてきた。


「いや、僕はルーレット・カガク、元マスターの先祖なんだ。容姿が一緒なんだがね」

「これは、失礼しました。オーラが同じなのでつい早とちりしました。確かに少し異なりますね」


 マルコスが国に帰って、2000年になること。横に居るのはカレンと言い、マルコスが残していったメイドであり、今は僕の妻であることを伝えた。

そして、元の館を中心に開拓が進んでおり、少し手勢がほしい旨を言うと。


「喜んで、ご用意いたします。何人ぐらいがよろしいでしょうか?」


「そうね。家事手伝いに5人、事務に2人、畑仕事に30人と、教育用に5人、揃えてもらえますか?」

と、カレンが要望を伝えた。


「早速、取り掛かります。年齢は18歳ぐらい、男女半々で良いですね。3日後、お届けに上がります」



3日後、オミネとラミネが、42人を引き連れてやってきた。


「オミネ、全員に名前を付けて、名札をこのあたりに付けるように」

僕は、名札のサンプルを手に持って、フリオと書いて、胸にくっ付けた。


「オミネ、名前はカレンに聞いてつけるように。カレン、人名データから男女を分けてつけるように」

「「了解しました」」

よーく見れば、髪型とか目じりとか、鼻のや口の形が異なるように作られている。その内、名札なしでも呼べるようになるかな?



「マスター。ホムンクルスの取り扱いについて、一通りご説明させていただきたいのですが?」


「うん、そうだね。皆で聞くからちょっと待って」


青い館のロビーに皆を集めた。


「今日から、皆と一緒に過ごしてくれる新しい家族を紹介するよ。彼ら、彼女たちはホムンクルスで、必要なスキルは既に習得済みで、すぐに働ける。家事手伝いの5人はカレンに、事務の2人はソフィアに、畑仕事の30人はタロウの元に置くよ。名札を付けているので名前で呼んでほしい」


「彼ら、彼女たちは魂を持っていない。したがって自主的な行動や考えに弱い。しっかり補助してやってほしい。それと、ホムンクルス三原則がある。後で確認するように。まあ自分も嫌だなと思うことをさせなければ問題はないよ」


「じゃあ、そちらから名前を言って、”よろしくお願いします”と挨拶して」


そうそう、男の子は青のオーバーオールに青の帽子、女の子はピンクのオーバーオールとピンクの帽子で、身長は見た通り160センチメートルぐらい。別名アオシ、モモコと呼ぶ。



その後、アオシとモモコは、ソフィーズたちと、賑やかに仕事や余暇に勤しんでいる。

ホムンクルスといえども、楽しむ心はあるよ。マルコス、グッジョブだ。


取りあえず、アオシ、モモコはテント暮らしだが、青い館の隣に住居を作る計画だ。


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