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第34話 畑を広げる

13人も新たに加わったので、備蓄食料も徐々に減っている。


秋も深まり、落ち葉が家の前を舞っている。それでも、もう少しニンジンなどの野菜を積み増ししなくてはならない。ソフィアたちは、僕と同じように野菜が主食のようだ。アズサは肉がないと五月蠅い。



「今日は、畑を耕す魔法を教えるよ」


「「「畑ってなーに?」」」

「「「魔法ってなーに?」」」


そうだ、この子供たちは、レベル7の環境から来たので、ひょっとしたら野菜とか畑とか知らないのかな?

もちろん、魔法も知らないだろうね。


「これはなーんだ?」

ニンジンを掲げると、

「「「ウサギさんの好きなものだよ」」」


やっぱり、ニンジンはウサギさんの好物で、子供たちは知っていた。

でも、子供たちは、好きではないようだ。

「私、あまり好きじゃない」ぼそっと聞こえた。

まあ。それはこっちに置いといて。


「とりあえず、耕すところを見てもらおうか。身体に散らばっている魔力を足先に集めるよ」


「「「おぉ・・」」」


「耕した土のイメージを、足先から地面に流しながら、”耕せ耕せ・ダンダンダン”と唱える」


「「「おぉ・・」」」


この子供たちは、ソフィアに確かめたところ、研究所では野菜の種に発芽・発育促進の力を付与することに特化した能力だったが、どうも魔法が使えるようだ。

まあ、僕もアズサも前世は、きっとこの星ではないので、ここにきてから習得したと思っている。

だから、ソフィアたちも、同様に身に付いたと思う・・かな?


カレン、タロウ、アズサ、そして僕の4人で、手取り足取りの指導が三日ほど続いた。

何せ、子供だから長時間は続けられない。


七日で、目標の畑が完成した。

赤い尻尾邸の南に、100メートル四方が耕された。

森人のグリンたちにも手伝ってもらって、肥しを漉き込み、ウネを作った。


「こちらの人たちは森人で、我々の良き隣人だよ。仲良くしてね」


「「「はーい」」」



「今日は、こちらの種を蒔きましょう。ニンジン、セロリ、トマト、ピーマン、かぼちゃ、などなど。皆さんで発芽・発育促進の力を付与をしましょう」とソフィア。


「「「ピーマン好きー、ニンジン好きー・・・・ムニュムニュ・・」」」


あれ??。子供はピーマンやニンジンが嫌いじゃなかった??。


「こちらに区画割を書いてあるので、そこに撒こうね」とアズサ


わいわい、がやがやと種まき、水やりが終わった。

翌朝、思った通り芽が出ていた。その後、すくすくと育って、30日ほどでトマトやピーマンが収穫できた。


「「「やったー!」」」



あとは、肉だね。

近くの、河に魚を捕りに行った。小さな子は見学。危ないからね。


魚とうさぎなど小動物では量が足りないなあ。どうするかな?

そうだ、にゃん吉さんに相談するつもりだった。



にゃん吉さんも、子供たちを連れてきた手前、快く相談に乗ってくれて、シカやイノシシなど大型動物を次々と運び込んでくれた。代わりに、野菜や小物を物々交換することで、貸し借りなしの明朗会計だよ。

シロも再々獲物を持ってきてくれた。


肉は燻製、魚は日干し、ニンジンとか大根などは細かく切って乾燥させる。

よし、雪が降る前に、備蓄半年分が達成できた。


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