第18話 フリオー、これなに?
なに?、これなに?、どうして? 、どうして?、???娘がやってきた。
「フリオー、これなに?」
両手に、いっぱいミミズスライムを持って、目の前に差し出した。
「ぎょぇー!」
はしたない声が出てしまった。
「それはね、掃除屋さんだよ。枯草や死んだ動物、糞などを体内に取り込んで、土に還すんだ」
「ふーん。そういえば、トイレの下で動いているやつ?」
「フリオー、どうして私とフリオは姿が違うの?」
「フリオー、これはなに?」
「フリオー、これはなに?」
「フリオー、どうして私は私なの?」
おいおい、哲学まで出てきたよ。答えようがないものは適当にはぐらかす。
聞いてる本人も、思い付きで口にしているのだから。
「ねえ、フリオ。私はどこから来たのかしら」
「さあ??。僕は遠い宇宙を旅してきたから出自ははっきりしているけど。まあ、アズサのことも、その内わかるかもね」
「ねえ、フリオ。これなに?」
木の棒の先に、ねっとりとしたものが付いている。
ちょっと甘い香りがする。ひょっとして、ハチミツ?。
舐めてみると甘い。ハチミツだ。
「アズサー、これは大発見だよ。甘いものが食べられるよ」
「えぇっ。甘いの・・・???」
小さなベロが、ハチミツを舐めた。
「あまあぁ・・・!」とアズサの顔がほころんだ。
早速、ハチミツのあったところへ行き、コップ一杯のハチミツを蜂さんからもらう。
持ち帰って、鶏肉を漬け込みをしていると、
「フリオ、後は任せて」
なぜか、アズサが思い出したように、料理を進めてゆく。
ローズマリーを表の畑から取ってきて、一緒に炒めてゆく。
良い香りがしてきた。
いつの間にか、シロが家の前でこちらを見ている。そして涎が落ちていた
「フリオ、おいしいね」
「わう」
最近は驚かない。耐性が付いてきたよ。
ミミズスライムからこちら、いろいろ持ってきた。
ある昼下がり、アズサが緑色の二足歩行の物体を引き連れてきた。
うーん。なんていうか。
これはスライムだね。手足らしきものを持っているが、知能は無い。
「アズサ。スライムは森の中で生きるものなので、森に帰してあげなさい」
「はーい」
聞き分けが良いのか、飽きっぽいのか??。
そんな、目まぐるしい毎日を楽しんでいる僕に気が付いたのである。
あくる日、ハチの巣箱を作って、こちらに引っ越してもらうことにした。
朝から四角い板を張り合わせて、箱を作る。箱の下の方は蜂が出入りできるように少し隙間を開けておく。今の蜂さんの巣全体を囲って、移すことが魔法でできないか考えよう。
魔法が先にできるか、分蜂が先か。




