第12話 春が来た
60日ほど雪に埋もれた。
やっと、日中の気温も上がってきており、雪の中から、美味しそうな山菜の新芽が覗くようになった。
今日は、山菜取りに夢中。
食べられるかどうかは、取ってきてから考える。種類ごとに包んで、区別はしておくけどね。
フキノトウ、ウルイ、ツクシ、ウド、ワラビなどなど。
タケノコはあるのかな?。近くに竹藪は見ないので、今度探しに行こう。
風邪を引いたらしくて、5日ほど寝込んだ。
悔やんだね。
こんな冒険をしなけりゃ、苦しい思いもせずにいたのに。
・・・のにだよ。愚痴が出るよ。
夕方、寒気がして、翌朝は眩暈がして動くのがやっとだった。3日目はベッドから出られなく、4日目にやっと水桶に辿りつくことができた。
しんどかった。
薬草を手に入れることと、治癒魔法の探求を始めた。
ミミズは、発汗と解熱効果がある。
ヨモギは、傷への殺菌効果。
生姜は、身体を温める。
オオバコは、咳止めになる。
ドクダミも探してみよう。
記憶の中から、少しづつ思い出して、備えてゆこう。
でも、ミミズはちょっと無理だね。
物々交換の品として、念のため確保しておこう。
でも、退屈だなあ。
初雪を見てから、90日。何とか冬を越せた。
風邪を引いて寝込んだ時は、ほんとうに困った。
母船に連絡できない状況なので、人知れず死んでいたかもと思うと、今回の冒険の無謀さを反省する。
でも、母船の救援は、まだ頼まない。
備えを、万全にしてゆくのだ。
病気とか怪我とかの対策を何もしてこなかったのが落ち度だ。
いや、治療方法や薬草などの情報が、この動かないタブレットの中なんだ。
チーン!。




