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15 あっさりと

私とウルリカさんは追跡を続けましたが、ウルリカさんのスキルの持続が切れるのとは関係なく歩いた疲労のため再び公園で休憩しています。

歩けないほどの疲労ではありませんが、いつモンスターと遭遇するかわらからない現状では最低限戦える程度の体力を保ちつつ移動をします。

しかしこうした行動をしてみてわかりましたが、公園やバス停くらいしか休める場所がないのですね。


――――――――――――

マイヤーズ 千影


ステータスポイント:0

LV:6

体力:7

魔力:1

筋力:1

技量:1


称号:狂信者

職業:ストライカー


スキルポイント:22

スキルツリー:ストライカー

ランダムスキルツリー:フューチャーソルジャー


・通知

割り振っていないスキルポイントがあります。

――――――――――――


ステータスポイントと違ってスキルポイントはそれなりに多く手に入りますね。

学園で倒したチュパカブラと黒金屍骸とこの川辺の公園に来るまでに倒したモンスターを含めると22体以上は倒していますが、モンスターによって獲得できるスキルポイントが違うのかもしれませんね。


「どんな感じにしたー?」


飲み物を買いに行ったウルリカさんが戻ってきました。

ウルリカさんが両手に持っている飲み物の片方を受け取り、飲んでから話しをします。


「全て体力に割り振りました、私の武器は筋力も魔力も技量も必要としませんから」


グレースさん曰く、ステータスの体力は肉体の耐久力や回復力、毒や麻痺などの耐性に関わっているとのこと。

魔力は魔法を使用する時に消耗する精神的な筋肉のようなもの。

筋力はまさしく筋力で、これに割り振ると見た目は変化せず力持ちになり、動体視力なども上がる。

技量は肉体を動かす精度に関わり、これに割り振るとより精密な動作が可能になる。

私はフューチャーソルジャーの武器で攻撃力が確保できるのでとにかく生存するために体力を上げます。


「そっかー、僕は弓使うから技量とかにも割り振った方が良いのかなー?」

「元から弓の扱いが上手ければその必要はないと思いますが、技量が一定以上ないと使用できない装備があったり、称号や職業の選択可能になる条件にはステータスが関わるものもあるようですからなんとも言えませんね」


私は拳銃を使用したり、黒金屍骸に組み付いたり、道中で倒したモンスターを殴ったりしました。

その結果[ガンナー][グラップラー][ストライカー]が選択可能になっていました。

こうした行動によって選択可能な職業を増やすこともあれば、ステータスや道具の熟練によって増えることもあるらしいです。


「うーん……じゃあとりあえずポイントは使わないでおこうかなー?」

「ステータスポイントは割り振った方が良いと思います、取り返しのつかない怪我を負ってはどうしようもありませんから」

「それもそっか、じゃあ僕も体力にしとこー」


ウルリカさんがステータスを弄っている間、私はスキルポイントを割り振ります。


――――――――――――

フューチャーソルジャー スキル一覧

スキルポイント:22

・銃器

[インパクトハンドガン:要求スキルポイント1]

[インパクトハンドガンⅡ:要求スキルポイント5(インパクトハンドガンを改造して取得:要求スキルポイント2)]

[エネルギーハンドガン:要求スキルポイント2]

[ライトニングガン:要求スキルポイント3]

[オールドガン:要求スキルポイント5]

・近接武器

[ヴィブロブレード:要求スキルポイント50]

[マスターキー:要求スキルポイント100]

・盾

[チャージシールド:要求スキルポイント20]

・防具

[バイオスーツⅠ:要求スキルポイント5]

[パワードアーマー:要求スキルポイント200]

・その他

[マルチスコープ:要求スキルポイント10]

[サーマルランプ:要求スキルポイント3]

[バッテリー:要求スキルポイント1]

・スペシャル!

[ソルジャーロボット:要求スキルポイント100]

[カラン:要求スキルポイント100]

――――――――――――


なんだか色々増えていますね。

たったレベル6でここまであるということはこの先いったいどれだけの数になるのでしょうか。

それぞれ取得する前にどんなものなのか確認することができないのでよく考えないといけませんね。

とりあえず既にどんなものなのか分かっているインパクトハンドガンⅡを取得しましょう。

インパクトハンドガンを改造して取得という部分に触れると『アイテムボックスにインパクトハンドガンが入っていない』と出たので一旦インパクトハンドガンをアイテムボックスに入れます。

そして再度インパクトハンドガンを改造して取得に触れると、アイテムボックスのインパクトハンドガンがインパクトハンドガンⅡに変ったので詳細を見てみます。


――――――――――――

インパクトハンドガンⅡ

主な変更点は着脱可能なバッテリーです。

トリガー上部にあるバッテリーリリースセンサーでグリップに収められているバッテリーが外れ、別のバッテリーを入れることで即座に再度発砲が可能になります。

バッテリーはインパクトハンドガンⅡかチャージシールドに収めることでチャージされます。

セレクターが左右どちらからも操作可能になり、エネルギー残量ゲージは銃身上部に表示されるようになりました。

暗所での戦闘を想定し、銃身下部のスイッチでエネルギー残量ゲージや起動確認の光を消すことが可能です(ただしスイッチはもの凄く硬いので爪が割れないように注意)。

こんなものにスキルポイントを使うのはやめてカランの取得を目指しましょう。

――――――――――――


「ウルリカさん、カランとはいったいなんでしょうか?」

「蛇口じゃない?」




「あれはかなり強そうだ、ダンジョンボスかもしれない」

「に、逃げよう!」

「うむ」


今の目的はダンジョンを攻略することじゃないから逃げる。

しかしダンジョンを攻略する時はあんなのと戦わなきゃいけないのかよ絶対嫌だわ。

まあ幸いにもあのバケツ頭は私達に気づいていないか気づいても足が遅いかで逃げるのは簡単だった。


「マネキンというものもそうだが、怖いなここのモンスターは……ヤマムラシマ殿?大丈夫か?」

「う、ああうん……」


さっきのはびっくりするほどユートピアやりたくなるレベルなんだけど。

マネキンは確かに怖いけど見た事ある物だし、あそこまで弱いと分かったらもうただのカカシにしか見えない。

でもあのグロテスクなバケツ頭は正気度を減らして来る異様な雰囲気があった。


「レベルの差が大きく開いていると妙な重圧感があるからな、早く出口を見つけようか、おっ!ここにも扉があるな」


カタリナ横にあった取っ手を引いて扉を動かした。

しかしそこには出口はないどころか壁がある。


「む?なにもないぞ?なんのために付いているのだこれは?」

「防火戸っていう……火事の時とかに閉めて燃え広がるのを防ぐ……んだっけかな?」


小学校の火災訓練の時に消防士の人が話してた気はするけどよく覚えてないな。


「なるほど、この真ん中にある扉は閉めた後でも人が通れるようにしているのだな」


なんて言いながらくぐり戸を開いたら向こう側はなぜか明るくてドーナツ店があった。


「え?なにこれ?」

「やったぞ!出口だ!」

「えぇ……」


こんなあっさりあっけなく見つかっていいのか、もっと苦労するもんだと思ってた。

まあこんな不気味な所はさっさと出たいから見つかってよかったけど。


「ふぅ、じゃあ帰ろ――」

「待った待った、まだ建物に人が残っているではないか」

「えー……もういいでしょ……」


マネキンだけなら素手でも勝てるから倒すついでに人助けはしてもいいかなんて思ったけど、あの戦って勝てる気がしないバケツ頭がいるとなれば話は別。

今の弱い私じゃあ逃げ切れるとは限らないし絶対危ない。


「彼らが私達のように戦えるとは限らない、このまま放って置けば彼らの命が危険だ」


自分一人の命と複数の他人の命なんて天秤にかけるまでもない。

私は自分がよければ良い、せいぜい気にするのは私の身内だけ。


「はぁ……カタリナは見ず知らずの人のために自身と私を危険に晒したいの?」

「そんなことはない、私は自分もヤマムラシマ殿も大事だ」


会って一日も経っていないのに大事とかカタリナさんチョロすぎやしませんかね。


「しかし救える命が近くに存在し、なおかつ救う手段も思いついてしまっては実行せずにいられないんだ」

「ふーん……ご立派だこと」


そういう精神が大抵の人の倫理で美徳とされてるのは知ってるけど理解はできんなぁ。

結局人を助けて嬉しいと感じるのは助けた人に感謝されるか、助けたという事実に勝手に満足するかだろうけど、私はどっちでも喜べそうにないや。

私は自分を含めて人間が大嫌いだし。


「マネキンを倒しつつ残された者達を見つけたらこの扉まで誘導、この状況では素直に言う事を聞いてくれないかもしれないので説得しても駄目だったら私が無理やり出口まで連れて行く」

「そうなんだ、頑張ってね!」

「ヤマムラシマ殿、力を貸してはもらえないだろうか?」


自分がやりたいなら勝手にすればいいけど私を巻き込もうとしないで欲しい。


「わ、私にメリットがあるの?というかなんで私なのさ……めっちゃ弱いよ?多分役に立たないよ?」

「この建物にはマネキンというポイント稼ぎに丁度良い奴がいる、舵輪を持ったあいつさえ避ければいいんだ」


確かにマネキンはめっちゃ弱いからポイント稼ぎには良いしドロップアイテムも手に入るかもしれない。

転移して来るモンスターがどこにどれくらいいて、どれくらい強いのか弱いのかもわからない現状ではとにかく弱い敵を倒しておきたい。

後々ステータスの概念が公になって獲物の取り合いになったりした時出遅れたくない。


「それに私では内部の構造がわからない、客や店員を説得する時にもこの世界の事をよく知らない私では怪しまれるだろう……という理由では駄目だろうか?」

「……わかったよ」


私がカタリナから戦い方と知識を貰う対価として多少の危険は冒してもいいかな。

どうして大事だと言うわりに危ないことに誘うのかなとか思ったけど、そもそも元々お互いに利用し合う関係であって友達でも恋人でもない。


「ありがとう!それでは共に行こう!」


私がカタリナの役に立たないとカタリナも私の役に立ってはくれないだろうから手伝おう。

私に利用価値がないと大事にはしてもらえないだろうから。


「うん……」

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