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蜂男
洞窟をさらに進み、直径100メートルはあろうかというドーム状の空間に出た。
「これくらい広いと解放感あっていいな!」
そう言って翔が大きく伸びをする。
「羽を伸ばしている暇はなさそうだ」
ニヤがドームの奥を見つめている。
少しずつ近づいてくる浮遊物体。
それは三メートル位の巨大な蜂の様な怪物だった。
「ハ・・・の手の者か・・・」
アネスが緊張した面持ちでブロードソードを構える。
五メートル位手前で蜂が止まった。
「ク・・・・と、ダ・・か、何故二ャ・・・・・・と一緒にいる?」
蜂が機械の様な声で話かけてきた。
「成り行きでな。私は本意ではないが」
アネスが答える。
「そんな事いうな、アネス」
翔がたしなめると、アネスが少し膨れっ面になる。
「俺はビヤ・・・今後ともよろしく」
「ハ・・・・の犬が何の用だ?」
ニヤが冷たくいい放つと蟲はそちらに敵意の眼を向け、
「ク・・・・退け、俺が始末しなければならんのは、こいつだけだ」
「無理だな。ニヤは俺の仲間だし、かわいいし」
「外見に騙されるなク・・・・」
「わけのわからん名前で呼ぶな蜂野郎」
「愚かな邪神よ、地獄で悔いるがいい」
蜂の腹部の先から数千本の針がニヤに向かって放たれた。




