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天敵
洞窟をさ迷って一ヶ月は経っただろうか。
翔、ニヤともに何も食べなくても生きられるのが不思議だったが、いや、そもそも二人は生きていると言えるのだろうか。
ひとつ目のコンビニ店員の仲間の襲撃が何度かあったが、翔の自己犠牲とニヤの超火焔攻撃でなんとか凌げた。
運よく鋼の鎧シリーズを着込んでいる奴がいたので、翔の装備もかなりよくなり、そう簡単には死ななくなってきた。
「なぁ、ニヤ、俺たちの敵って何なんだ?いいかげん、教えてくれよ」
ニヤはその日は回線が繋がっていた。
「お互いがこの宇宙が始まった時からの天敵だ。どちらかが完全に消滅するまで闘いは終わらない」
「つまり、お互い死ぬほど大嫌いってわけだな。」
「そういう事だ」
「俺はニヤの事嫌いじゃないぜ」
顔を赤くしながら、翔がつぶやく。
「わたしもだ、翔」
感情がこもっていないので、真意はわからない。
突然、頭のなかで声が聞こえた。
低く、地獄の底の様に暗い声だった。
「お前がク・・・・の生まれ変わりか・・・」




