341. 過去のエルフが暮らす世界へ
341. 過去のエルフが暮らす世界へ
リョウをはじめ、一同は地下5階への階段を、一歩一歩かみしめるように、注意しながら降りていった。
するとそこには、以前目撃した魔素を流し込むと、起動するスクリーンがある小さな部屋が現れた。
シャミルは、魔素を流し込む位置と思われるところに手を重ねた。
すると、システムが起動し、この塔の図面や見たことのない文字が現れた。
シャミル「どこかで見た様な文字だな。どこじゃったかの。」
シャミルは落ち着いて思い出そうとしている。
シャミル「そうじゃ、15000年以上前に南エルフ共和国で使われていた言葉じゃな。
正確には、15021年前じゃな。」
シャミルが昔のエルフの国で使われていた言葉ということで、
リリネアとリアンは、そのスクリーンに映し出された文字を必死に見ている。
リアン「古代エルフ語の様だけれど、私の知っている時代の物より前の言語なのかしら。
分からないわ。15000年前のエルフ語はこういう文字を使っていたのね。」
リリネアも首をかしげている。
シャミルは言葉を思い出しながら読んでいる。
シャミル「やはり、この塔の転送窓の設定は、その時代から設定されておる様じゃの。
何者が何の目的で設定したのは、分からぬが。
あと、3日後にシャルシャ近くに、7日後に再びミレバにブラックドラゴンを送り込んでくる様じゃの。」
シャミルは、スクリーンに映し出された文字を読みながら、そう説明をしてくれる。
シャミル「こちらからは、15021年前に行くことはできぬな。まあ、アレを使う方法はあるがの。」
リョウはアレと言われ、リリネアの屋敷にある次元転送機であることを、直ぐに思いついた。
それは、リリネアやリアン、ワジムも同じ様だった。
リョウはリリネアの手を引いて、地下4階の階段を上がったところに行く。
リョウ「ここだったら大丈夫そうだな。」
リリネア「魔王陛下の前で、次元転送機で15000年前の世界に行くということを伝えるか、ということでしょう?」
リョウ「そうです。前にデュークが開発していた物の中に次元転送機があったということは、
陛下もご存じですから。」
リリネア「気にしている所は、この話をすると、魔王陛下も一緒に15000年前の世界についてくる、
そのことを心配しているんでしょう?」
リョウ「そうです。シャミルはそれを気遣って、アレと表現してくれたと思います。」
スクリーンに映し出された情報をリョウのスマホ写真で記憶し、
地上に上がることにした。
地上に上がる階段と通路には、ほとんどモンスターが出てくることもなく、行きより、
短い時間で、戻ってくることができた。
地上階に上がって、塔を出て、バスに戻ってから、
3日後に出てくるブラックドラゴンの襲来を防ぐため、
次元転送機で、15000年前の世界に行くことをリョウはその場にいた者へ話した。
案の定、ディルドラが一緒についてきたいと言ってくる。
しかし、次元転送機は4人乗りで、リョウとリリネア、リアン、シャミルの4人で行くことになった。
その間、ディルドラ陛下一同は、ワジムが歓待し、ミレバに滞在することになった。
翌日の朝、リョウとリリネア、リアン、シャミルの4人は、準備を整え、
15021年前のミレバにセットし、起動する。
ワジム達の見守る中、4人の乗る次元転送機は光を増し、その光の中に消えていった。




