340. 久しぶりの塔へ
340. 久しぶりの塔へ
翌日、リョウ、リリネア、リアン、シャミル、ワジム、そしてなぜか、ディルドラも、
ワジムの運転するハイ〇-スで、転送機の塔へ向かっていた。
昨日、シャミルが転送機の塔が1つの原因でブラックドラゴンが現れた仮説を説明すると、
ディルドラが一緒についてきたいと提案があった。
その夜、ヒルダを含めた、ゲニドラの外交団と警備陣と話をし、
魔王の提案に対し、どの様にするか?
との話になったが、魔王たっての希望であること、
魔王自体、戦闘経験が豊富で、魔法に関しては国で右に出る者がいないことから、同行が決まった。
ディルドラ自体、魔王城のある町、ベレチドの近くにある転送機の塔があり、
いつ、強いモンスターが現れるかわからないから、原因を探るため同行する、
と話している。
ハイ〇-スの中では、ガタイの大きなディルドラの隣にリョウは座り、
不安定な姿勢で数時間、過ごすことになった。
1時間ほど走ったところで、さすがにきつくなり、
軍用ヘリに乗り換え、転送機の塔に向かうことにした。
リョウは、初めからこうすればよかったと、思った。
ワジムは、レーダーで砂嵐のある所を避け、飛行していると、
しばらくして前方に転送機の塔が見えてきた。
周囲の安全を確認し、ワジムは、転送機の塔の近くに軍用ヘリを着陸させた。
リョウはヘリをしまい、一同を、しばらくぶりに訪れた塔の入口に案内する。
入り口が見えてきたところで、シャミルが、
シャミル「ちょっと待つのだ、リョウ。」
と言い、入り口の近くを塔の壁沿いに歩きだす。
しばらくして、
シャミル「ここじゃな。」
と言い、塔の壁に手を充てて魔力を流すと、
隠し扉が現れた。
シャミル「来るのじゃ。」
そう言い、シャミルは中に入ろうとすると、
リリネア「待ちなさい、シャミル。
事情を説明してから中に入るべきなのではないですか?」
という。
シャミルは説明を始める。
シャミル「この塔には、転送時間を制御する魔素の流れをコントロールする…、
つまり、そうした部屋が存在するはずなのじゃ。
時間を超えて転送する場合、莫大な魔素を高速にぶつけ、空間をゆがめる必要がある、
そうした場合、大抵地下の遮蔽された空間にあるのではないか、それが儂の仮説じゃ。
まあ、その仮説は正しかったがの。」
リリネア「ここには、魔王陛下もおられます。
安全を確認してから、入ることにします。」
その提案に対し、ディルドラは、
ディルドラ「問題無い。我自身のことは、我で守ることができる。
さあ、行くとしよう。」
一同は、シャミルの操作によって開いた、
塔の入口に入っていった。
塔の中は、入るにしたがって薄暗くなっていった。
シャミル「魔法を使って明るくするところだが、
リョウ、アレを使って明るくしてくれ。」
とシャミルが言う。
リョウは、懐中電灯を出し、ワジムやリアンに渡す。
シャミル「わずかな魔素の流れを検知しながら行くからな、
周囲を明るくする魔法は、ここでは控えたい。」
という。
その後、いくつもの地下への階段や分岐があり、複雑な迷路構造になっていたが、
シャミルが魔素の流れを読み取り、進んでいく。
ただ幸い、アーミースコルピオンや油スライム等のモンスターは出てきたものの、
強いモンスターは出てこなかった。
そうしてしばらく進むと地下5階の階段が現れた。
シャミル「ちょっと待て、用心するのじゃ。
この下からは…。」




