開き直り!?
開き直った人間は強いです!!
※次話は19:00に更新予定です!
「どういうことですか!!川村部長!!!」
朝から柊が川村部長の所を訪れて詰め寄っていた。
それもそのはずである・・・
“コンコン”
柊と私、川村部長がいる執務室の扉がノックされて、秘書が入ってくる。
「本社の村中様が至急お話があるとのことです。
お電話回しましょうか?」
「・・・回してください。」
「かしこまりました。」
秘書はそのまま退席し、すぐに執務室内の電話が鳴りだす。
「どうぞ、出てください。」
柊の言葉に促されるように電話に出る。
ただし、柊はスピーカーボタンを押した。
私達もしっかりと聞こえるようにしたのである。
「よぉ~、川村部長!おはよう!」
「おはようございます。」
「さっすがだね。声色が全然変わってないってことは
俺から電話があることは分かっていたんだろう?
とういうか、当然電話はしなくちゃいけないけどさー。」
「ええ。」
「まあ、用件は分かってるよね?」
「はい。中央研究所に我々照明事業部の31.5lm/Wの有機ELを渡したことですね。」
「そうそう。そのことだよ。間違いないんだね?」
「はい、これで我が社は世界一の効率を持った有機ELの開発に成功しました。」
「・・・ものは言いようだね。
確かに中央研究所の光取り出し技術と合わせて
41lm/Wの有機ELの開発に成功したことになったね。
いや~これは喜ばしいことだけど・・・
誰がそれを望んだ?」
「世界一奪取がプロジェクトの目的だったと思いますが?」
「ああそうだね。だけど・・・
それが本社や照明事業部の顔に泥を塗るような行為でもか?」
「・・・。」
「今日朝発表された展示会の内容だけどさ、
中央研究所の連中の報告は、
31.5lm/Wの有機EL開発
更には南日本電機独自の光取り出し技術で41lm/Wを達成
って書かれていたけど?
そして、その次の照明事業部の報告は、31.5lm/Wの有機EL開発になっていて、
これじゃあ、中央研究所と丸被りで報告できるような内容じゃないだろう。
光取り出し技術の報告はなしなんだし、完全に低く見られちゃうでしょう。
それにおつらい向きのように中央研究所が先の報告順番になっているとはね・・・。
こんなところで本領を発揮されても困るんですけどね。」
「私は会社のためを思ってやったまでです。
会社が世界一を取ることを精一杯務めさせていただきました。」
「独断で動いたことが?」
「はい、後悔はございませんので。
それとお話てしておりませんでしたが・・・
先月末に退職願は出しており、
受理されております。
それで今月末で退職しますので。
今までお世話になりました。」
私は言葉を失ってしまう。
すでに先月の段階からこうなることを見越していたというか、
すでに実行しようと計画していのだろう・・・。
電話の先にいる村中プロジェクトリーダーも言葉を失ったようで
言葉が出てこない。
「それでまだ何かお話がありますか?」
「・・・いや、ないな。」
「そうですか、それは私は退職の手続きをしなければならないので
これで失礼します。」
そういって、電話を切る川村部長。
「さて、聞いていた通り、私は退職することになっております。
すでに手続きはすべて終わっており、実はすでに昨日から
年休申請もだしておりますので、出社する必要もなかったのですよ。」
「本当なんですか?」
「ええ。ああ、だけど、きにしなくていいですよ。
送別会は、さすがにこの歳では恥ずかしいので遠慮しておきますので。」
「・・・。」
この期に及んでこの人は何を言っているのだろうか?
送別会?
いや、そんなことどうでもいい。
「裏切ったことは・・・何とも思わないのですか?」
「裏切った?
何をおっしゃってるのか分かりませんね。
私は会社に世界一を奪取させたのですよ?
むしろ私の功績を讃えて欲しいくらいですが。」
肩をすくめて話す川村部長に私は何を言っていいかもわからなくなっていた。
「お話がこれだけなら、私はこれから帰りますので。
せっかくの年休ですからね。
家内をこちらに呼んで、一緒に温泉巡りに行くつもりですよ。
あ、部屋の片づけはすでに秘書に頼んでありますから、
柊君、新田さん、気にしなくていいですからね~。」
笑いながら執務室を出ていく川村部長を私達は見送ることしかできなかった・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




