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裏切り

川村部長が裏切った!?


※次話は明日7:00に更新予定です!

「・・・どうしますか?」


「どうするもこうするも何とかするしかあるまい!!

 あいつらには昼夜寝ずにやらせてでも結果をださせる!!」


ここは本社にある小さな会議室である。


私と宮本所長はここで今後について話していた。

いや、本来この会議室にいることは予定にはなかった。

なのだが・・・


“コンコン”


会議室の入り口をノックする音が聞こえてきたので、



「開いてます。どうぞお入りください。」


入室を促すと相手はゆっくりと扉を開けて、中へと入ってくる。



「お待ちしておりました・・・・


 川村部長。」


「お忙しいところお呼び建てして申し訳ございません。」


「いえいえ、どうぞお座りください。」


宮本所長がイスを勧めると素直に座り、

そしておもむろにカバンをあさくり出す川村部長。

ただ、その行動は途中で止まり、



「光取り出し技術の方はなかなか難しいようですね?」


「・・・はい、苦戦しているところです。」


何を再確認しているのだろう?

川村部長は?



「同じ会社内でのことですから、私もお力になりたいのですよ。」


「・・・力を貸していただけるのですか?」


「ええ。」


そう言って、プラスチックケースを私達の前に差し出してきた。


「・・・これは?」


「ただ・・・力をお貸しするにあたっては、

 少々条件がございます。」


「条件・・・ですか?」


「ええ、まあ、そろそろ私もお恥ずかしいのですが、

 次の行き先を考えなくてはいけない歳ですので、

 少しお声をかけていただけないかと思いましてね。」


「・・・それなら町田取締役がおられるかと思いますが・・・。」


「町田取締役もお忙しい方ですから。

 それに他にも大勢のお世話をしなくてはいけません。

 ここで私ごときで手を煩わせることはできませんので。」


「・・・ですが、そんな力は我々にはないのです。」


「そうですか?例えば・・・金沢取締役にはまだあるでしょう?」


「・・・。」


「まあ、ゆっくり考えて貰って結構です。

 ただ、そちらはあまり時間がないようですけどね。」


・・・完全に立場は川村部長が上。

こちらは悩んでいる時間何ってないのは明白であった。


そしてここに差し出されているプラスチックケースの中身は

・・・たぶん・・・あれなんだろう・・・


私は宮本所長の顔を見ると、明らかに動揺している顔があった。

それも私は察している。


今の金沢取締役にはほとんど力は残っていない。

その残っていない力で確保している席がいくつかはある。


当然1つは金沢取締役が座る席。

更には宮本所長が座ろうとしている席。

残りは・・・本当に少ない席だろう。


そこに絶対に座らせなければならない相手が出てきたのだ。


自分の将来を捨ててまで選ぶかどうかを迷っているのだろう・・・。


我々には関係のないことで・・・

ただ自分の保身のためだけに・・・


それでも私も口を差し出すことはできない。

もし宮本所長が席を確保出来なければ、

この先私に手を差し伸ばしてくれるべき人間がいなくなってしまうのだから。


そして自分の今後も考えて、ここは断るべきだろう。


・・・中央研究所なんって知ったことではない・・・


部下何ってどうでもいい・・・


覚悟が決まった私は宮本所長に断ることを勧めようとした時であった。



「なかなか、面白い面々が揃っているのだな。」


「か、金沢取締役・・・。」


ゆっくりと入室してくる金沢取締役が、

どうやらすでに事情を知っているのだろう。

金沢取締役は、



「受け取れ、宮本。それですべてが解決する。

 どうせ俺は後少しで降格し、退職だ。

 

 ハッキリ言って気に食わないんだよ町田や社長がな!!

 

 ここで最後の一手を食らわせてやらないと腹の虫がおさまらんわ!!」


「で、ですが・・・。」


「安心しろ、お前と川村の席は用意してやる。

 もう俺もそこの社長の席は用意された。

 お前ら2人の席も十分用意できるし、

 好きな土地があるなら、そこに近い所の席も用意してやるよ。」


「ほ、本当ですか!?」


「ああ。」


ジッと金沢取締役を見つめる宮本所長。

たぶん、頭の中では信じられるかを考えているのだろう・・・


ハッキリと言って、


信じられるような相手ではない・・・


だが、信じるしか道がないのだ・・・


その道が破滅の道と分かっていても・・・



「わかりました・・・。

 それではこちらを受け取らせていただきます川村部長。」


「ええ、交渉成立ですね。」


ほっと安堵の顔を浮かべたのは意外にも川村部長であった。

そんなに追い詰められていたのだろうか?



「これで、あいつらにも一泡吹かせられるな・・・。」


「それですが、もう一点ご報告させていただきたいことがあります。」


「なんだ?」


「この研究ですが、3日後に一部の部材がなくなります。」


「は?それが何なんだ?どうせ補充するのであろう?」


「ええ、3日後に届く予定で調整は済んでおります。」


「じゃあ、何の問題もないじゃないか。」


「ええ・・・ただ、無事に届けばいいのですが。」


「・・・。」


「金沢取締役がご存知のガラスメーカーからの部材なんですよ。

 まさに3日後に届く部材は。」


「・・・それで?」


「後方の憂いは断つべきだと思いまして・・・。」


「分かった。こちらで手配しておいてやる。

 しかし、敵の時は嫌な奴だったが、

 味方にいると頼もしい奴だな・・・川村。」


我々は超えてはいけない一線を越えていくのであった・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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