被災地訪問 ~柊&新田~
柊と新田が被災地訪問した話です!
※次話は明日7:00に更新予定です!
「大丈夫ですか?」
柊が心配そうな顔をしながら被災者と接していた。
私は柊が渡す照明器具や他にも必要であるだろう電気機器を用意して
一歩後ろに待機していた。
「わざわざ、ありがとうね。」
そう言って私達が用意した電気機器を嬉しそうに受け取ってくれる。
その後も被災者達に1つずつ手渡しをしていった。
当然その間には被災者たちの話が聞ける。
そして、そこで受けた傷も相当に深かった。
だけど、そんな辛い思いをした方々も私達の持ってきたものを
受け取ると満面の笑みを浮かべて受け取ってくれ、
「ありがとう。」
そう言ってくれるのであった。
ああ・・・
私は・・・
ここに来て良かった。
電機メーカーに勤めてて良かったと再認識させられたのであった。
被災者の中には当然南日本電機のファンの方もおられて、
今日持ってきたモノについて、正直私達よりも詳しい人もいた。
こういうファンの方がおられて、買っていただいて
私達の仕事は成り立っていることを実感し、
そして、使用していただく人々のためにいい商品を、
使いやすい商品を作ろうと決意した。
そんな中で一人の男の子が私達の持っている電気機器に
ものすごく興味津々の目でこちらを見てきたのであった。
「・・・すげー!!!」
興奮気味に携帯照明を操作したり、
持ってきていた小さな空気清浄機や冷風機、扇風機を次々と操作して
凄く明るく、そして楽しそうに笑ってくれるのであった。
そんな光景を見て我慢が出来なくなったのだろう。
柊がその子供に近寄っていき・・・
「実はもっと面白いものを持ってきてるんだよね。」
そう言いながらすっと取り出したのは一枚の下敷きのようなシートであった。
あ!見せるんだ!!
「なぁに?おじちゃん?これ?」
その言葉に思わず私は吹いてしまった。
「・・・お、おじちゃんだって・・・。ぷぷぷ・・・。」
「・・・あそこにいる人は誰?」
柊が男の子に私を指さして尋ねると、
「あんな・・・
おばちゃん知らない。」
その言葉を聞いた私は今まで浮かべていた笑みを消して、
男の子へと顔を向ける。
・・・どうやら男の子には女性の顔は、なかなかセンセンショナルなようで、
先ほどまで浮かべていた笑みはどこかに消えて、
今は・・・蛇に睨まれた蛙のような状態に陥っていたのであった。
・・・失礼じゃない?
「そこまでだよ、新田のおばちゃ・・・ぷふふっふふ!!」
「・・・最後まで言えないほど面白いことか?」
私はその後、柊に拳を向けることになったのであった・・・
5分後・・・
「大変申し訳ございませんでした。」
柊が頭を下げて私に謝ってくるのであた。
「まあ、分かればよろしいわ。
とっとと仕事しなさいよね。」
「・・・邪魔したのは新田のような・・・。」
「何か言った!?」
「いえ、何も言ってないです!さあ、少年!さっきの続きをしようか!」
そういって、しゃがんで少年の視線に目を合わせると
先ほど取り出していたシートを少年に見せる。
少年は何だろうと言う感じでそのシートを曲げたり、
丸めたりするのであった。
「なんだかわかる?」
「うーん・・・下敷き?」
「おしい!下敷きにもなるんだけど、実はね・・・」
そう言って、柊がそのシートに付いているスイッチを押すと、
少年の目が見開くのであった!
「うわ~、光った!!!」
「光るだろう?ほら、こんな風にすれば腕に巻き付けることだってできるんだからね?」
少年の腕に巻き付けて、テープで止めると腕輪の完成である。
少年は嬉しそうに何度もスイッチを押しては消してを繰り返していた。
更には腕だけではなく、足にも巻いてみたり、
おもちゃに巻いてみたりと楽しんでいたのであった。
しばらく遊んでいると徐々に光が弱くなってきたので、
「はいじゃあ、終了~!」
そう言って少年からシートを受け取るであった。
「頂戴!ねえ、頂戴!!」
当然そんな面白いものを見せられれば欲しいと思うのは当然である。
するとそんな少年に、
「・・・これを作ってみたいと思わない?」
「思う!!!」
「じゃあ、将来大きくなったらうちの会社においで。
そうすれば好きなだけこんな面白いものが作れるようになるよ。」
「いくー!!!」
嬉しそうに話す少年に柊はコッソリと持っていたお菓子を渡して、
「じゃあ、将来待ってるからね~。」
そう言って、頭を撫でてお隣にいた少年の祖父に話しかける。
「孫の相手をしてくれてありがとう。」
「いえいえ、こちらも将来の有望株をゲットできましたので。」
「ふふふ、そうなってくれると嬉しいのだがな。」
「こちらが用意しているものです。
他に必要なモノはなにですか?」
「こんなにわざわざありがとうね。」
そういって、おじいさんは柊にお礼を言って、握手を交わし、最後に、
「このお礼は必ずするからね。」
そう柊に告げるのであった。
その後も被災者を周っていき、
更には今回のこの避難所に来ていた南日本電機のメンバーで
炊き出しに参加したりして、みんなから感謝の言葉をもらったのであった。
少年たちが集まってお礼の歌をくれた時には不覚にも泣きそうになってしまった。
私達が少しでもお役に立てればと思っていたのだけど、
逆に力を貰って帰ることになったのであった。
本当に・・・柊の言う通りだ。
キッカケは正直最悪なきっかけではあったけど、
それも人の役に立つことが出来たのならやはりこれて良かったと思う。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




