第46話 愚賢者の政事
夜明けの少し前、魔力強化体第二大隊は、目的地の都市スカルプ近郊へと到着していた。
全て予定通りで、まもなく異形体討伐作戦を開始されようていた。
残された時間は8セクタ(約12時間)だった。
この時間以内に作戦が決行されない場合、都市スコルプに眠るサナギ状態の異形体20万体は成体になっていまう。
そうなってしまうと、全てが手遅れになる。
20万体もの異形体を止める手段はなく、恐らく最初の犠牲者は一番近い都市ウェネスになり、確実に滅亡する。
だから失敗は絶対に許されない。
作戦が開始後、大隊は分隊単位へと分散する。各々がが指定された場所へと向かう。
そして目的地に到着次第、彼等はそこで、対異形体殲滅用の大規模火炎魔法術式の構築のため、指定された術式作成作業を行う。
途中までほぼ予定通りだった。
しかし予定外の出来事はどうしても生じてしまうものである。
その例に漏れずディーファは、今現在とある問題に頭を悩ませていた。
・
発端はマリニアからの緊急通信だった。
血相を変えて通信を聞いていたディーファだが、話を聞く内にみるみる怪訝な表情はと変わっていた。
「了解しました。ご指示に従います」
話が終わり通信を切ったディーファの顔は、明らかに沈んでいた。
「アレフ!来てくれ!」
ディーファは苛立ちを含む声でアレフを呼び寄せた。
彼は少し離れた場所にいた。ディーファ達の護衛のため、獣人達を連れて周囲を警戒していたからだ。
「悪い知らせのようだが、何があった?」
駆け寄ったアレフは怪訝な表情を浮かべていた。
不機嫌なディーファの表情から不穏な空気を察したからだろう。
「・・・相変わらず無駄に察しの良い」
ディーファは小声で毒づいた。自身は鈍いと自覚があるだけに、感心はしつつも、同時に嫉妬も覚えていた。
「マリニア様から連絡があった。アメリアの高官がこちらに来る。現場で直接交渉したいそうだ。手伝ってくれ」
「この瀬戸際で交渉?アメリア側も作戦に参加させろと?」
ディーファの要請にアレフは呆れ声で応えた。
「そう言うことだ。他にも色々と難癖つけられてな、マリニア様ですらだいぶ手を焼かれたそうだ」
「自分達の都市を焼かれるのだからな。さもありなん、か」
アレフは両腕を組みながら首を傾げた。
「しかしこの切羽詰まった状況でか。しかも権力者相手に揉めたとなると・・・馬鹿か或いは相当のやり手・・・いや賢い馬鹿だな」
「マリニア様も同じ事を言ってたよ」
ディーファは少し驚いた様子で頷いた。
「一番面倒な自覚のない馬鹿だ、ともな。一方的に交渉を打ち切った上、直接現場で話をつける、と息巻いてたそうだ」
「関わりたくない類の輩だ」
アレフもまた呆れ顔で嘆息した。
「現場知らずの青二才、或いは挫折知らずのお坊ちゃんだな。手柄欲しさに暴走したのだろう。大体は、思いつきで害悪をばら撒く輩だ。無能な働き者は生ける粗大ゴミに等しい」
「随分な言い様だな。昔から何かあったのか?」
興味津々なディーファは意地悪い笑みを浮かべた。
「その昔に色々と・・・まあ色々あった。二世くずれの馬鹿官僚が暴走したりな」
「元王様?だったな。確かに色々ありそうだ」
アレフの昔話を思い出したディーファは、思わず苦笑いを浮かべていた。
「それで?マリニア様からは何か具体的な指示はあったのか?」
「ない、任せるとのことだ」
アレフの問いに、ディーファは渋顔で首を振った。
「困る。せめて落とし所ぐらいは決めて欲しかった」
「それも任せると。どうなっても構わんから好きにやれ、との事だ」
「食えないお方だ」
勝手過ぎるマリニアの言に、困り果てたアレフは天を仰いでいた。
ディーファは上目遣いでアレフを見た。
「と言うわけで、お前も手伝いたい。断ってくれるなよ。まあ本当に嫌なら強制はしないが・・・駄目か?」
「あのなあ・・・」
わざとらしく媚びる視線のディーファを、アレフはジト目で睨み返した。
「色気で落とすつもりか?似合わないから止めておけ」
「・・・酷いな、こんな見目麗しい美女への言葉ではないぞ。もっと優しくしろ」
「あー、分かった分かった、手伝うのは構わない。しかしマリニア様の意図を考えると後が怖い」
「怖い?今更お前がマリニア様の何を恐れるのだ?」
「まあそれは・・・今は気にしなくていい。どうせ・・・いや何でもない。まあ同席はするからよろしく頼む」
「気にするなと言われると逆に気になるな。まあいい、言質を取ったからな、頼むぞ」
「ただし始めはそちらでやってくれ。私は相手の出方を見て臨機応変に動く」
「え・・・全部やってくれないのか?」
この時のディーファは、間の抜けた表情を浮かべていた。
「待て待て、最初からお前がやってくれよ。私など要らんだろ?頼むよ元王様」
「昔の話は止めろ。相手は敵国政府の高官相手だ。たかが小隊長が初手に出張るのは流石に駄目だ。相手にされないし、下手すれば外交問題だ」
困惑するディーファに、アレフは怪訝な眼差しを向ける。
「しかも私はサイカの国民ですらない。国家間の交渉事に、最初から音頭をとるわけにもいかない。まずは君からだ」
「まあ理屈は分かってるよ、うん。だが、あのな・・・意外かもしれないが、実は私は不器用でな、戦闘は得意だが、その他の細かい事が色々と苦手なんだ。だからその・・・」
「知っている、意外でも何でもない」
「そうか知ってたか・・・待て、何で知ってる?」
「むしろ何故知らないと思ってた?君の不器用加減は隠せる限度を遥かに超えている。隊でも知らない奴はいないぞ」
「ぐあぁぁぁ、まさか全員かぁぁ」
羞恥で顔が真っ赤になったディーファは、恥ずかしさのあまりに不思議な動きで悶えていた。
「落ち着け、今更だ」
「うるさいぞ!あああ、もう開き直った。その通りだ、交渉なんて面倒は全部シェイドに押し付けてたさ。だが、今回はあいつは手が離せない。だからアレフ、お前がやれ。自慢じゃないが自信はない!」
「本当に開き直ったな」
何故か堂々と胸を張るディーファを前に、頭を抱えたアレフは首を振った。
「何と言おうと、君が出るのは絶対だ。政事にはある程度の体裁が必要だ。君が現場責任者として陣頭に立つ、これが最低限だ。やれ、マリニア様を失望させたくなければな」
「ぬう・・・分かった」
ディーファは悩んだ末、渋々と首を縦に振った。
「助言しておく。取り敢えず相手を適当におだてておけ。話半分で受け流し、頃合いで何かしらの理由をつけて打ち切れ。真面目に話を聞いて時間を浪費するな。大切なのは頃合いの見極めだ」
「無茶言うな。そもそも頃合いって何だ?そんな微妙な匙加減を私ができると思うか?」
「知らん。とにかくやるだけやってみろ。駄目なら代われ。体裁さえ整えれば、後は何とでもなる。それと何を言われても絶対に怒るなよ」
「クゥあぁぁぁ!」
事細かく説明するアレフを前に、頭を抱えたディーファは奇声を上げた。
「もうヤケだ、やってやるよ。失敗しても知らん、後は何とかしろよ。そもそも私はこんな、ん?すまない、通信が来たようだ」
興奮して喚き散らしていたディーファは、いきなり冷静に戻って話を打ち切った。突然通信機の呼び出しがあったからだ。
「201だ。なんだクリスか。どうした?怒ってるのか?少し落ち着け」
通信相手のクリスは出動の準備中で忙しいはず。わざわざ通信してくるなど余程の事態なのだろう。
「・・・・は?なんだって?」
少し怒り気味のクリスを話を聴く最中、ディーファの顔にみるみると陰が差していった。
「ご苦労だった。すぐ通せ。いや大丈夫だ、アレフに何とかしてもらう。・・・いやにあっさり納得したな、まあ良い。忙しいところ迷惑を掛けた。切るぞ」
何か釈然としない様子で通信を切ったディーファは、不機嫌そうにアレフを見た。
「すまない、例の馬鹿が来た。待てと止めたクリスと揉めたそうだ。今すぐ話し合いをするから、お前も準備をしてくれ」
「別の場所に変えさせろ。ここにいる獣人達がいる。彼等に会わせては駄目だ」
「諦めろ、もう間に合わない」
「ちっ・・・流石に想定外だった」
舌打ちをしたアレフは、振り返って後ろの獣人達を見た。
「そこで待機だ。何があっても動くな」
アレフの指示に一列に並んでいた獣人達は、無言で頷いた。
「何がどうあっても絶対にだ。安心しろ、何かあればその時は私がやる」
そう宣言するアレフの瞳は殺意に満ちていた。
・
ディーファとアレフの前に、アメリアの交渉役の男が現れた。
アレフは馬鹿と決めつけていたが、第一印象はそれほど悪くなかった。
歳は若く、まだ二十代前半だろう。身体は細身の長身で、容貌は美青年といっても過言ではない程度に整っている。
服装は青が基調の高官用政務服で、それを完璧に着こなす全身からは鋭意と意欲が溢れていた。
当然彼は単身ではない。
その横には、2名の屈強な男達が護衛として脇を守っている。
「君達はそこで待っていなさい。怖がられてしまいますからね。何かあったら頼みますよ」
男は片手を上げて男達を控えさせると、ディーファに対し優雅な動きで頭を下げた。
「初めまして。わたくし、アメリア第四都市エルナ都市長キルリ様より交渉の任を預かっております、都市長補佐ウブラスと申します。以後お見知り置きを」
「私はサイカ国魔導強化体第二大隊の大隊長ディーファ、こちらは補佐のアレフです。こちらこそよろしくお願いします」
返礼として、ディーファ達もまた完璧な立ち居振る舞いで頭を下げた。
「ウブラス様、早速ですが、こちらも時間がありません。早急に話を進めたいと思います。どうかご理解を」
「これはこれは、見目麗しい女性との楽しいひと時を長く楽しみたかったのですが、誠に残念です」
「余計な話は無用でお願いします。とにかく話を進めさせて頂きます」
「おやおや、これはつれない・・・」
呆れ顔でわざとらしく肩を竦める男の態度に、ディーファの眉がわずかに引くついた。
「今回の作戦の概要について説明をします」
「ふふ、よろしくお願いします」
苛立つディーファは既に相手の術中に嵌っていた。完全に主導権を握られた事に気付いていなかった。
・
この時、獣人達は少し離れた後方で、アレフの様子を見守っていた。
彼等は沈黙を守っていた。しかしその内心は静寂からは程遠い。
彼等にとってアメリアは仇だった。
自分達を見捨て、多くの仲間を死に追いやった。憎むべき対象、殺しても殺したりない。
そんなアメリアの高官が目の前にいる。
アレフがいなければ、復讐に身を任せただろう。
しかし彼が止めたからその通りにしている。
彼は命の恩人にして導き手、その命令は絶対だった。
しかしそんな事情を知ってか知らずが、ウブラスは獣人達に冷たく見下す視線を向けていた。
彼は嘲るように笑い、それから視線を逸らした。
もはや眼中にない、そんな素振りだった。
これを見た獣人達は、全員が怒りに震えていた。
しかし彼等は怒りを耐える事を選んだ。
復讐よりも遥かに大切なもの守るために。
・
そんな獣人達の努力を、ディーファはまったく気が付いていなかった。
慣れない交渉でガチガチに緊張していて、周期に気を回す余裕などなかったからだ。
説明する滑舌すら悪かった、
「こ、このようにして、最後はマリニア様が御用意した大規模火炎術式を用いて都市全体の燃や・・焼却し、えっと、異形体を全滅させます」
「おお!マリニア殿!いと麗しき絶世の美女よ!」
「は?」
突然歓声を上げたウブラスに、ディーファがポカンと口を開けた。
「あの・・・マリニア様が何か?」
「そうマリニア殿です!此度はその麗しいお声しか聴けませんでしたが、今度は直にご尊顔を拝謁したものです。ここで会ったのも何かの縁、どうか目通りへのご助力をお願い出来ませんか?」
「はあ・・・その話は後日にでも改めてお願いします」
「おお!有り難いです」
「しかし困りましたなあ。それにはこの作戦を円滑に成功せないといけませんが、いやはや、このままでは何とも」
「そうですか・・・」
議題とはなんら関係のない言動に、ディーファの胸には不快の感情が込み上げていた。
時間の猶予はなく、当然、ディーファの心境にも余裕はない。
彼女は完全に焦っていた。
「異形体は人類全ての敵、奴らには敵味方関係なく協力して討伐するのが国家間の決まりです。そのため、私達サイカはあなた方アメリア内の異形体討伐のため、ここに参りました。これに難色を示しておれてますが、何か不満があるのですか?」
「如何にも」
にやけ顔で鷹揚に頷くウブラスに、ディーファは思わず舌打ちをした。時間も忍耐も限界だった。
「では、そのご不満を具体的にお聞かせ下さい」
問いながらもディーファには幾つかの心当たりがあった。
諜報活動による異形体発生の早期把握、討伐作戦での都市の破壊、それに伴う領土侵犯
ある程度は仕方ないとは言え、アメリア側が不快感を抱くのもごく当然だろう。
「無論、それは愛です!」
「は?」
ディーファの予想は全て外れていた。思わぬ回答にディーファは間の抜けた声を上げていた。
「えっと・・・」
放心状態のディーファは完全に固まっていた。
「愛ですよ!愛!」
そこにウブラスが追い打ちをかけた。
「全てを救いたいと思う愛、これこそが全人類に必要なのです。しかしあなた方は、異形体となった人間を、無慈悲にも焼き殺したいと仰る。おおなんと悲しいことか!あなた方に愛はないのですか!」
「・・・・はっ!」
ようやく我に返った放ディーファが、ウブラスの顔をまじまじと見つめた。
「いやいやいや、異形体相手ですよ?愛など必要ありません。問答無用で殲滅するべきです」
「やれやれ、これだから未開国の野蛮は」
嘲りの笑みを浮かべたウブラスは、わざとらしい肩をすくめて首を振った。
「愛こそ必要です。彼等とて元人間、いえ、姿は変われども、その心は、魂は!人間そのものなのです。そんな彼らを何とでも救うべきです。それこそが愛、されどあなた方には愛がない。なんたる悲劇か」
恐らく自分自身にだろう、ウブラスは明らかに陶酔していた。
「・・・こちらには喜劇だ」
相手に聞こえないよう小さくディーファは、ため息を吐いた。
焦燥感で追い詰められたディーファは、アレフの助言を完全に忘れていた。
「ウブラス様、それではその愛?とやらで、今回の事態にどう対処するかを具体的にお聞かせ願いますか?」
内心焦燥を抑えきれないディーファに、ウブラスはにやけた顔で再び肩をすくめた。
「それをこれから話し合いたいのです。そのための交渉ですよ。残念なから、哀れなスコルプの民を救う方法は私にも分かりません。あなた方には何か良い策はありませんか?」
「そんな便利な方法があれば、都市を焼いたりしません」
「おや、それは残念」
「・・・」
ディーファは絶句した。つまるところ相手は何も考えていない。時間を使わせて無駄に焦らせたいのだと、ようやく気が付いた。
今度は怒りが沸々と湧いてきていた。
「いつ異形体が動き出すのか分かりません。申し訳ありませんが、作戦はこのまま継続します。同行されたいのでしたらご自由に。ただし妨害行為があればその時点で敵と判断します」
絶句から立ち直ったディーファは、焦燥感と怒りを抑えて堪え声を絞り出した。
しかしそんなディーファに対し、ウブラスはにやけた笑いのまま大袈裟に肩を竦めた。
「やれやれ、なんと嘆かわしいことか!所詮はあなたは魔力強化体、ただの戦闘兵器で人間とは程遠い。愛という高尚な概念は理解できないのですね」
「理解など不要、助けるなど不可能です!」
焦りに負けたディーファがとうとう怒鳴ってしまった。
これを見たウブラスがいやらしく笑った。
「あはは、なんと短気なお方だ。これではあなたをお育てなれたマリニア様の程度も知れたもの。あの聡明との噂はまったくの嘘偽り、真実はただの愚かな野蛮人だったか」
「なっ!」
その瞬間、ディーファの怒りが頂点に達した。
彼女は自分達魔力強化体への非難中傷は幾らでも耐えられるが、敬愛するマリニアの侮辱だけはどうしても許せない。
「貴様!マリニア様に対し何たる侮辱を!」
マリニアの侮辱に激昂したディーファは、相手に掴み切ろうと飛び出していた。
「よせ!」
掴み掛かかる瞬間、アレフがディーファの腕を掴んだ。
「放せ!」
ディーファは全力で対抗するが、万力のような握力で抑えるアレフの手は微動だにしなかった。
「放せばマリニア様の恥になる」
「くっ・・・すまない」
掴まれた腕の激しい痛みに、ディーファはようやく我に返った。
「こいつはマリニア様を」
「意味のない挑発だ。買った時点で君の負けだ、引け」
「・・・分かった」
それは血が滲むほどに歯を食いしばったディーファの、絞り出すような声だった。
「おやおや、どうされたのですか?時間がないのですよ?」
落ち込んだ姿のディーファを見るウブラスは目は、明らかに侮蔑に満ちていた。
「これがあの噂に高い魔力強化体ですか?随分と醜態をさらすものですねえ」
「死に掛けた自覚がないようだな。私は命の恩人だ、感謝がないとは、随分と礼儀知らずな奴だ」
「なっ!何が命の恩人ですか!元々は」
「中座する。少し時間を貰うぞ」
予想外の反撃に興奮したウブルスは、どうにか言葉やり返そうとする。
しかしアレフはそれを問答無用で断ち切った。
「か、勝手にしなさい、時間がないのですからね。何かあったらあなたの責任ですよ」
「アメリアがどうなろうと知ったことかよ」
「何て無礼な奴だ、そもそも」
「ディーファ、行くぞ」
背を向けたアレフは、背後からの罵詈雑言をまるで意に介さず、ディーファを連れて距離を離した。
・
アレフが握るディーファの手は小さく、そして震えていた。微かに嗚咽すら聴こえた。
「ディーファ、十分だ。そんな落ち込むな」
アレフの顔には怒りも哀れみもない。ただ心配と優しさだけがあった。
「・・・すまない」
「あとは任せろ、大隊長殿」
「頼む」
優しく囁くアレフの声に、ディーファは薄く笑いながら頷いた。
「さてさて、愚賢者様、話を始めようか」
「あなたは少しは話せるのですか?」
嘲るウブラスの前に歩み出たアレフが、獰猛な笑みを浮かべた。
番犬は知らない。
そこにいるのは猫の皮を被った獅子だという事実を・・・
次は7月11日更新予定です。
今のところ、次はアレフが大暴れする予定です。
小話ですが、環境が人を育てると言いますが、逆に環境が人を堕落もさせます。
ディーファもまた環境に影響を受けており、アレフという頼れる存在が環境下にいるため、いつも間にか彼に頼るようになっています。
今回の話は、その事に気付いたアレフが、「お前も努力しろ」とディーファを敢えて厳しく突き放したものとなります。
なお、交渉に責任者云々の発言は、彼が咄嗟に考えた屁理屈です。
次も交渉の話です。
未熟なディーファに対し、老練したアレフの対比の話になる予定です。




