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煩悩だらけの異世界転移 ~裸が見たいだけなのに聖人扱いされています~  作者: kammy


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第六十話 作戦開始

次の日。


明日は、魔獣の侵攻が予想されている。


そんな中、第二から第四騎士団の団長、副団長がやってきた。


「昨日のブラッド団長とリール副団長の模擬戦を聞いた」


「我々も試してみたい」


どうやら昨日の噂が広まったらしい。


俺は集まった六人を見る。


第二騎士団、団長と副団長。


第三騎士団、団長と副団長。


第四騎士団、団長と副団長。


……。


全員、男。


「…………」


何だよ。


「ケンジ君?」


ロイド室長が不思議そうに俺を見る。


「いえ、何でもありません」


気を取り直して、実験を始める。


まずは怪我をしてもらう。


そして治す。


その後、模擬戦。


「……速い!」


「身体が軽い!」


「これは凄い!」


次々と模擬戦を繰り返す。


結果は、全員が明らかに強くなっていた。


ロイド室長も大興奮だ。


「素晴らしい!」


「やはり同じ効果が出る!」


「身体能力そのものが大幅に向上している!」


俺はその様子を眺めていた。


すると――


突然、頭の中に文字が浮かんだ。


『たくさんをいっぱい治せるとかマジ神!!(^.^)』


「…………」


またかよ、顔文字!!


◇


次の日。


魔獣侵攻、本番前。


治療室には、第二から第四騎士団の団長、副団長が並んでいた。


全員、すでに怪我をしている。


あとは俺が治すだけだ。


ブラッド団長とリール副団長だけは、まだ外にいる。


魔獣の侵攻状況を確認するためだ。


二人を最後に治して、戦場へ送り出す。


俺は治療室で、その時を待っていた。


◇


そして――


魔獣の侵攻が始まった。


ギリギリまで引きつける。


俺は治療室で待機していた。


「今だ!」


合図と同時に、俺は治療を始める。


「治れ!」


第四騎士団の団長、副団長。


傷が一瞬で消える。


「行け!」


二人が飛び出す。


続いて第三騎士団。


「治れ!」


「行くぞ!」


第三騎士団の団長、副団長が部下を率いて魔獣へ向かう。


続いて第二騎士団。


「治れ!」


「全員、続け!」


第二騎士団も戦場へ飛び出していく。


その間にも、魔獣の群れはどんどん近づいてくる。


ブラッド団長の声が響いた。


「第四騎士団は左翼!」


「第三騎士団は中央!」


「第二騎士団は右翼!」


三つの騎士団が、それぞれの位置へ展開する。


そして――


「最後は第一騎士団だ!」


ブラッド団長とリール副団長が戻ってきた。


「ケンジ!」


「はい!」


俺は二人のところへ駆け寄る。


「服を脱いでください!」


「分かった」


ブラッド団長が脱ぎ始める。


リール副団長も続く。


「……」


よし。


最後に二人を――


クルッ。


二人とも俺に背を向けた。


「…………」


ちくせう。


「治します!」


俺は二人の傷を治す。


「よし!」


ブラッド団長が立ち上がる。


「第一騎士団は、撃ち漏らした魔獣を遊撃する!」


「了解!」


ブラッド団長とリール副団長が戦場へ駆け出す。


こうして――


四つの騎士団が、魔獣の群れへと突入した。


◇


それから――


一時間ほどが経った。


あれほど騒がしかった戦場が、静かになっている。


「……」


俺たちは耳を澄ませる。


魔獣の咆哮も、騎士たちの声も聞こえない。


「やったようだね」


ロイド室長が呟いた。


その瞬間――


ドォォォォン!!


地面が大きく揺れた。


「!?」


遠くで、大爆発が起きた。

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