85 オークとは
ふと目が覚めると6時だった。カーテン越しに太陽の光が部屋の中を明るくしていた。ちゃんと寝るなら遮光カーテンにするんだったなと思いながら起きることにした。
美恵は横でぐっすり寝ている。昨日のお風呂でのことが思い出される。酔っていたとはいえ自分の仕掛けた浮気現場を見てあんなに楽しそうにして、なんだかなー。俺が美恵の立場だったら、無いな。
そんな事を考えつつ着替えてとりあえず何か食べようと思い食堂に向かうと、そこにはオリビエが台所でなにかして居た。そして俺が来たことに気づいた。
「おはようございます。ヒロタカさん」
銀色の髪に朝日が反射しとても綺麗なメイド服姿のオリビエに見とれて返事が遅れてしまった。
「お、おはよう」
そして、つい目線が昨日の事を思い出しオリビエの大きな胸を見てしまった。
「なに、昨日の事思い出しているんですか?鼻の下がのびてます。」
バレてるし、ごまかすように
「あ、あれ?早いね、どうしたの?」
オリビエは、はぁ、と小さなため息とともに
「何を言ってるのですかヒロタカさん、私はあなたの奴隷ですよ。朝食の用意です。」
改めて言われて思い出した。
「そうだったね。オリビエって奴隷だったんだね。忘れてたよ。でも奴隷って響き嫌だよね。」
「そうですか?私は気になりませんが。ヒロタカさんの住んでいたところには奴隷はいなかったんですよね。」
話しながらもオリビエの手は止まらず朝食を作っていた。
「そうだね。昔は奴隷制度って言うのが有ったみたいだけどね。」
「こちらの世界では奴隷って一種の職業みたいな感じですね。買い取られるご主人様にもよるんですけどね。私はヒロタカさんがご主人様になっていただき良かったです。」
話しているうちに朝食が用意された。スクランブルエッグとサラダとスープとパンでした。
「ヒロタカさん、どうぞ。」
「ありがとう。」
席に付き朝食を食べ始めた。もちろん美味しかった。
「ヒロタカさん、今日のご予定は?」
「そうだね、昨日もみんながお風呂に来る前に考えていたんだけど、一晩経ったら、考えも変わってね。ちょっと村の外に遊びに行こうかなって、思っててさ。昨日、村長の所で国王の使者が来るまで村に居てくれって言われたんだけど最悪【転移】で帰ってこれるしね。まだ美恵も起きてこないからちょっとでかけてくるね。」
「わかりました。十分お気をつけください。ミエさんが起きましたらご連絡します。」
俺は朝食を食べ終えて家の外に出ると、外はとても晴れていていい天気だった。
【転移】で村の外に出て少し考え、隣の街に向かうことに決めた。
確かアカムスタムだっけ、【マップ】に表示されていた。だから【転移】で行けるのだが【転移】で行ってしまうと味気ないので、【飛行】で空を飛んで行くことにした。
とりあえず宙に浮き高度50メートル位の所を道沿いに進み始めた、実際アカムスタムまで直線で50キロぐらいなので一瞬で行けるのだが観光がてら時速30キロ位で行くことにした。
散歩は順調、たまに街道を馬車が走っていたので手を振ってみたが残念なことに反応は無かった。多分見えてなかったんだよね。
30分位飛んだ時【マップ】に街道から離れた所に人のマークが3個、魔獣が50個有ることに気が付いた。、えっと、人はヌボローネとネティーニュスとノエル、魔獣はオーク系ばかりで一番強いのがオークキングかちょっとまずいよね。
「オーク系は繁殖に人の女性を使うってよくラノベに書いてあるけど本当?」
俺の話しかけに十六夜が
「その通りです。オーク系はメスの発生率が非常に低いため繁殖に人間系の女性を用いる事が有ります。オークの繁殖力は母体がオークのメスの場合は妊娠から出産まで10日で一度に5匹程度生まれます。そして、母体が人間系の女性の場合子宮がオークのメスより小さいため早産で生まれます。妊娠から出産まで5日で一度に5匹程度生まれます。この時生まれてくるのは100%オークの子供です。そして早産で生まれても死ぬことはなく普通に成長していきます。生まれるとオークの体液の影響で直ぐに排卵が始まりますので直ぐに妊娠します。捕まった女性は絶えず妊娠状態になります。母体はオークの体液が粘膜から吸収され栄養となるので栄養失調で死ぬことはありません。そのため妊娠中でもオークは母体の栄養補給のため絶えず繋がっている状態です。そんな状況になるので人間の女性がオークに攫われるとオークの大繁殖が起きます。オークに種付けをされると100%の確率で受胎します。なのでオークにつかまると自害するか体が耐えきれず壊れるまで開放されることはありません。もしくは助けが来るまでです。」
うわー、嫌なこと聞いたな。
「じゃ、今の状況非常にまずいな。女性が3人も捕まっているなんて」
「そうですね、大繁殖が起きる可能性があります。」
イヤイヤ、十六夜さんそんなに冷静に話さないでね。
俺は戦闘モードに突入すると同時にヌボローネの表示が消えた。




