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82 後片付け

 食堂に戻ると行った時とは違う状況になっていた。逸樹の部屋に行って色々していたのが30分位だったような気がするんだが、何が有ったのか? テーブルの上の食べ物と飲み物がほぼ無くなっている。 


 まず、お酒を飲めない美恵がお酒を飲んで完全に出来上がっている。その横でテーブルに突っ伏して寝ているウルメラの肩をバンバン叩きながらとても機嫌良さそうに美恵が話し掛けているかと思えば、オリビエが涙ぐんでアラルに話しかけているがアラルの目は完全に閉じているし微妙に体が揺れている。アラルは寝ていますね。まっ良いか。今気づいたがアラルが椅子に座っている。8本足なのにうまいこと座ってるな。そのスカートの中、私、気になります。いや、それは不味いな。


 さて、この状況どう見てもお開きにしたほうが良い状況だろうな。でもまずは俺の晩ごはんだ。残っているのは、あー、逸樹が残した牛丼が、半分とお寿司が少し、肉は無くなってるな、ちょっと肉が欲しいからとりあえずゴールデンニードルベアの肉でも食べてみようかと思い少し取り出した。取り出した肉は塊だったので自分でスライスして焼き始めた。


 残った牛丼を片手に焼いた肉をタレに付けて食べた。駄目だ。うますぎる。ランクAの肉がこんなに美味いとは驚いた。サシとか柔らかさとか関係ない、肉の味が違う、今まで食べた肉の味が薄く感じてしまうぐらいに美味しい、焼いてタレを付けただけでこんなに美味しいなら、日本の料理人に調理させてみたい。実に勿体無い。確かにこの世界の食材は美味いけど調理法と調味料がまだまだだよな。料理関係の本をこの世界に広めたらもっとうまい飯が食べれそうだな。


 食べ終わった俺は食堂を片付けた。


「美恵、美恵、もう晩御飯は終わったよ。そろそろ寝たほうがいいよ。」


「ん?ヒロヒロ、ん?ヒロヒロがいっぱいいる。ウルメラ、ヒロヒロいっぱいいるから一人あげても良いよ。」


 美恵、完全に酔っ払ってるな。人が何人にも見えるってベタ過ぎるだろ。


「ん?ミエさん。有難うございますぅ。」


 ウルメラが突っ伏したまま返事していた。


「とりあえず美恵、部屋に戻りな。」


「ヒロヒロ、連れてって。ん」


 そう言って美恵は両手を前に出してきた。俺は、美恵をお姫様抱っこして部屋に行こうとしていると美恵はもう眠っていた。


 美恵を寝かせると、また食堂に戻った。次はまだ起きているオリビエかな。


「オリビエ、終わりだ。部屋に戻れるか?」


 泣きながらアラルに話していたオリビエがこっちを向いて、


「ヒロタカさん聞いて下さい。さっきからアラルさん全然話しきいてくれないんですよ。」


「ハイハイ、そうだね。アラルはもう寝てるんだよ。」


「うそだよ。アラルずっとちゃんと座ってるし、」


「そうだね、でもそろそろ寝ようか、オリビエ、部屋に戻れる?」


 すると、オリビエは「ん」といって、両手を前に伸ばし出して来た。


「オリビエさん?それはなんですか?」


「ヒロタカさん、抱っこです。歩けません。さっき美恵さんにしてました。」


「ハイハイ。」


 俺はオリビエをお姫様抱っこするとオリビエの部屋に歩いていった。オリビエは終始ニコニコしていて、歩いている間に俺に色々質問をしてきた。普段見せない可愛らしさが見ることが出来てなんか得した気がした。


 オリビエの部屋に入り、ベッドにそっとオリビエを下ろすと、小さな声で何かを言ってきた。俺はよく聞こえなかったので耳を近づけると、頬に温かい感触があった。振り向くとすぐ近くにオリビエの顔が有った。オリビエは少し照れくさそうな笑みを見せ布団を頭までかぶって、「ヒロタカさん、有難うございます。おやすみなさい。」と言ってきたので「おやすみ」と言ってそっと出てきた。


 俺は部屋をでて思わぬ展開に驚きながらも少し嬉しくもあり、これは浮気なのかなどと考えながら食堂に戻った。今にして思えばオリビエは酔っ払っていたのであろうか?


 次はアラルだな。アラルに声を掛けるが返答はない。アラルに部屋は無いけどゲームしている逸樹の部屋で寝させるのはなんなので、2階の空き部屋に連れて行くことにした。アラルを抱えようとして思わず止まった。体型からしてお姫様抱っこは無理、足8本だからね。俺はアラルには悪いが肩に担ぐ様な格好で運びベッドまで来たが体型上横にして寝かすのは無理っぽいな、よくわからないので此処は十六夜さんだ。


[ 弘隆様 ] 十六夜?アラルってどうやって寝ているんだ?


[ 十六夜様 ] アラル様は横になって寝ることはありません、足を曲げお腹を床に付けるようにして寝ていました。


[ 弘隆様 ] そっか、ありがとう十六夜。


 そう言うと俺はベッドの上にアラルをそっと置いた。でもなんか寝ているって感じがしない、布団をかぶってないからだろうな。俺は風邪をひくと可愛そうなので【異世界情報収集】でキングサイズの薄手の羽毛布団を購入し【物質変形】でポンチョ型の布団を創り、アラルに被せ、横をマジックテープで止めた。あー、どう見ても床屋さんだ。気にしたら負けなのでとりあえず部屋の照明を消し、部屋を出た。


 食堂に戻ると最後はウルメラだ。ウルメラは俺より背が大きいが今の俺なら難なく運べるだろう。


「ウルメラ?ウルメラ?」


 応答なし、それではミッションに係る。俺はウルメラをお姫様抱っこして、ウルメラの部屋に連れて行った。今回は何事もなくウルメラを寝かせ、部屋の照明を消し部屋を出た。


 俺のミッションは終わった。もう一度食堂に戻り、最後の仕上げ、食器類はさっき片付けた。残り物関係は俺の【アイテムボックス】に片付けた。後は【クリーン】で掃除してと、それにしても冷蔵庫はいるよな。俺の家の冷蔵庫を基準に上から冷蔵庫、真ん中冷凍庫、下は野菜室だがここは【アイテムボックス】にして長期保存出来るようにしよう。しかしまた明日。


 俺は照明を消し自分の部屋に戻った。

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