80 色々初めての晩ごはん
食事が始まり逸脱と勇気は自分の分を黙々と食べていた。すると美恵が
「ヒロヒロ、コンロに火が入ってない、そもそもこれどう使うのよ?」
美恵がちょっとご立腹です。でも、そこはウルメラとオリビエが宥めていた。
俺はコンロの周りにタッチパネル式のスイッチを創ってあることを美恵に教えた。このコンロは火は出ずに熱だけ出るタイプにしておいた。でもそれでは分かりにくいので起動しているのが分かるように網の下が赤くなるようにしてある。そして、もちろん火力調節も出来るようにした。
美恵はコンロに火を入れると網に肉を並べ始めた。
「ヒロヒロ、肉が高級だね。サシが半端ないね。」
そう言いながら美恵はウルメラとオリビエとアラルに説明しながら肉を並べ始めた。女性陣は取り皿にタレを用意して食べるき満々で構えていた。どんだけ食べたかったんだよ。俺はそれを横目で見ながらみんなの飲み物を用意して配っいると、焼けた肉を美恵が食べ始めた。やっぱり最初はタンからでした。ウルメラ達は箸が使えないのでフォークで上に載っているネギを落とささないように器用に丸めて食べていた。上手に食べるなと見ているとウルメラと目があった。
「ヒ、ヒロタカさん、そんなに見られると恥ずかしいです。」
ウルメラが少し顔を赤くして言ってきた。
「あっ、ゴメン、ゴメン、」
「それより、ヒロタカさんすごく美味しいです。こんな風に薄切りのお肉を焼きながら食べることは初めてですごく新鮮ですし、そしてこのお肉、薄いのに食感がすごく良いです。」
「これはね、タンって言って牛の舌のお肉なんだよ。他にも色々な部位のお肉が有ってそれぞれ味も食感も違うから楽しんで食べて。それと遠慮は絶対にしないでね、それじゃ、じゃんじゃん食べて。」
すると、今度はお肉を食べていたオリビエが近くのビールを入れておいたグラスに気づき聞いてきた。
「ヒロタカさん、このグラスに入っている飲み物は何でしょうか?」
「あーそれは、ビールって言うお酒だよ。こっちのエールとはちょっと違うからね。」
そう言われるとオリビエはグラスを手に取り飲み始めた。一口飲んだ瞬間驚きの表情になっていた。
「よく冷えていて美味しい、こちらのエールとは随分違いますね。喉越しが凄く良いです。お肉などの脂っぽい食事に会いますね。」
オリビエと話していると横でウルメラもビールに手を伸ばした。
「本当ですね。サッパリします。お肉いっぱい食べれそうですね。」
そう言いながらウルメラはお肉を食べ始めた。アラルもお肉を食べていたがビールが気になるのかチラチラこちらを見ていた。
「アラル、遠慮しないで飲んでいいよ。」
アラルも恐る恐るといった感じでグラスを手に取り一口飲んだ。その瞬間目が大きく見開かれた。
「どうした?アラル。」
「大丈夫です。口の中がシュワッとなったので驚いただけです。初めてですこんな飲み物。魔獣の時はこんな風に食事を摂ることは無かったもので全てが新鮮です。イツキ様の従魔になれてよかったです。」
「それより今気づいたんだがお酒って大丈夫なのか?」
「多分、大丈夫だと思うんですが。なにぶん初めてで。」
「調子悪くなったら言うんだぞ。無理して飲まなくても良いからな、代わりのお茶も置いておくぞ。」
そう言ってアラルの前にお茶を入れたグラスを用意しておいた。
みんな美味しそうに食べている。逸樹は牛丼をがっついているし、勇気はあぶりチーズサーモンばっかりだ、ちょっとは目の前の肉を食べればいいのにと思いながら見ていると、オリビエが勇気のお寿司が気になるのか横目で見ていた。
「オリビエ、遠慮しないでお寿司も食べてみろ。」
と、言いながらもフォークではお寿司は食べにくいだろうと思い、俺は指でお寿司をつまみ醤油につけて、口に入れた。いや、自分の口にだよ。オリビエの口には入れていません。
「お箸が使えないから、こんな風に食べたら良いよ。」
そう言ってからおしぼりがない事に気づいて慌てて全員分を取り出し置いておいた。
「手が汚れたら、そのおしぼり使ってね。」
それでもオリビエはお寿司を見て固まっていた。
「どうしたの?」
「色々有りすぎて、」
「そうだね、これは魚、これはイカ、これはタコ、これはエビ、・・・」
などとザクッと説明したら、オリビエは意を決したようにマグロの握りを手にとってちょっと醤油を付けて食べた。
「びっくりしました。美味しいです。すみません。そういう意味ではありません。むしろ凄く美味しいです。生の魚と聞いていたのでもっと生臭いものだと思っていたものでびっくりしてしまいました。下のご飯にお酢が効いていてとてもさっぱりしています。」
そう言うとオリビエは色々なネタにチャレンジしていた。そうするとウルメラとアラルも興味を持ったのかオリビエに聞きなたらお寿司に手を伸ばすと、美恵もそれに参戦した。




