78 お屋敷
俺達は勇気と合流するために空き地に向かうと、勇気は豆腐ハウスの中で待っていた。あっ、豆腐ハウスっていうのは勇気がやっていたマイ○クラフトで豆腐の様な形をした四角い家のことを言います。
「勇気、お待たせ。」
勇気はまさか大人数で迎えに来るとは思っていなかったのでちょっとびっくりしていた。が、立ち上がり俺の方に向かって走ってきた。そんな勇気を見た俺は両手を広げて勇気を抱きしめようと待っていると、勇気は俺の横をすり抜け美恵の方に走っていった。まぁ、そんなことをだろうと思いながら美恵の方を見ると美恵が手を広げ待っていた。すると勇気は美恵の直前で方向を変え横にいたオリビエの胸に飛び込んだ。それを見事にオリビエは受け止めぐるぐると振り回していた。俺がオリビエなら間違いなく避けたなと思っているなか美恵は「オリビエかいっ!」ってツッコんでいた。そしてそれを見た勇気はお約束に忠実な展開に満足しニヤッと笑っていた。そんなやり取りを見ている俺は地球での新○劇を思い出していた。
合流した勇気は今日あった出来事をみんなに話していた。友達が出来たのが嬉しかったのか必死に身ぶり手振りを交えて説明していた。そんななか俺はみんなに声をかけた。
「あっと勇気、話中にすまんな。みんなに報告です。突然ですがこの村での家が出来ました。とりあえずそこに移動しましょう。」
「えー」って一斉に驚きの声が上がった。女性陣は一斉にに家ってなんですか?とか、買ったの?などと言ってくるので説明が面倒くさいので【転移】を使い屋敷の門の前に全員移動させた。
「はい、此処が貰った家です。」
と、俺が言うとみんなポカンとした顔で門から屋敷を眺めていた。ハイ、女性陣、口は閉じておこうね。正気を取り戻した美恵は
「バカでっかい庭だね。小学校の運動場位あるね。」
などと分かりやすそうで分かりにくい例えであった。そんな俺は
「言われてみればそうだな、運動会出来るな。って違うから。店出すんだろ。」
軽いノリツッコミを入れると美恵は笑っていた、がオリビエやウルメラは運動会ってなんだろうって二人で言っていた。そんな二人のことは気にしないでとりあえず屋敷に入ることにした。
「とりあえず家に入ろう。面倒くさいので扉前まで【転移】するね。」
俺は庭を歩くのが面倒くさいので【転移】して家の前に出て、扉を開けて中に入った。美恵は家の中に入っての第一声は
「ヒロヒロ、正面の階段の踊り場の壁に大っきな私の肖像画を飾ろう。なんかそれっぽいでしょ。」
ウルメラやオリビエは賛同していたが意味わからんなと思いながら玄関ホールでザクッと家の間取りを説明した。すると各々屋敷を探索仕出した。
ぶっちゃけ家の間取りなんてどうでも良かった。なぜなら、此処は店の従業員の寮として使う予定だからだである。俺はとりあえず、階段近くの部屋に入った。来客用の応接間だった。ハズレ、その隣の扉を開いて中に入った。またもや来客用の応接間、流石お貴族様が使う屋敷だ。応接間が沢山有るな来客が多いってことか。仕方がないのでその応接間の暖炉の横の壁の何もないところにドア枠を造った。もちろんこのままではドア枠の中は壁である。俺は【転移】で家に戻り一階の廊下の壁の2階行きドア、3階行きドアの横に新しくドア枠を造り空間魔法で繋げた。そして、さっきまで居た応接間にもどった。
応接間に戻ると屋敷探検を終えたみんなが集まり俺の方を見ていた。
「パパ、何やってるの?」
俺が何をしているのか気になったみたいで、不思議そうな顔で勇気が聞いてきた。
「あー、これね、向こうの家とこっちの屋敷を繋げたんだ。そうしないと毎回【転移】するの面倒くさいでしょ。」
するとみんなは、造ったばかりのドア枠の中に入って行った。俺も最後についていった。
向こうに出ると「パパ、なんでもありだね」と勇気が言っていたので
「そらそうだろう、使える技術は使わないとな。」
これで、みんなが村へ行くのが楽になったなと思いながら
「じゃ、今から晩御飯にしよう。食堂集合です。」
それを聞くとみんなはぞろぞろと食堂に向かった。俺は村の屋敷の鍵を掛けてくるのを忘れたので鍵を掛けに行ってから食堂に向かった。




