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 俺はチカノーヴァを見た。


「ヒロタカ、お前が異世界人と言う情報は伏せていた。本人の承諾もなく言っていい情報ではない。国王ならまだしもライネルごときには勿体ない情報だ。」


 気を使ってくれたチカノーヴァに


「気にしないで言ってくれて良かったんですよ。隠すのめんどくさいじゃないですか。」


 俺があまりにもあっけらかんに言うからライネルとヨハンスはポカーンとしていた。


「とりあえずこのままじゃ、話が進まんから私が進行するぞ。」


 チカノーヴァがそう言っているが今さら感たっぷりだ。


「ライネル、ヒロタカはお前の村を守った。あのスタンピードで被害無しだ。奇跡だ。しかも報告書にも書いたがヒロタカにはいくつもの魔法具を貰った。その性能を実際に見たワシは驚いたぞ、どれひとつとっても国宝級の魔法具だ。そんな物をポンとくれた。そんなヒロタカにどのような報酬を与えていいのか分からんが、ヒロタカは特にお金は必要ないみたいだが村に家が欲しいと言ったんだ。分かるなライネル。」


 そう言ってライネルを見た、するとライネルは首を縦に何回も振って、


「お、おう、大丈夫だそれぐらいお安いご用だ。」


 多分チカノーヴァってこの村一番の権力者だな。


「すみません。ご無理言って。」


「いえいえ、大丈夫ですよ。もしスタンピードが止まらなかったら村はなくなっていたんですから。ヒロタカさんは村の恩人ですよ。いくらチカノーヴァが居ても無傷って事は無かったんですから。それでですね、このまま家の話をある程度つめて行っていいですか?」


「大丈夫ですよ。」

 

「例えばどんな感じの家がいいですか?」 


「それなんですが、出来れば店舗兼住宅みたいな感じがいいんですが。」


「ヒロタカさんは商売をなさるおつもりで?」


 ライネルは以外そうな顔で見てきた。


「私は無理ですね。お客様さんの対応なんて。妻がするんですよ。」


 なるほどと言った顔で


「どんな商品を扱うおつもりで?」


 ライネルは俺とはなす時ときとチカノーヴァと話す時で口調がずいぶん違った。やっぱり村長さんだね。


「多分ですが何でも扱うと思います。魔法具も扱うし衣類も扱うと思います。妻の気分次第ですね。」


「分かりました。すみませんが、商業地区の大通りは全部埋まってしまっているので住宅地区になってしまいますが宜しいですか?」


「大丈夫です。」


「それではこの後で見に行きましょう」


「はい。」


 俺がそう答えるとチカノーヴァが


「ライネルとの話は終わったみたいだな。次はヨハンスの番だな」


 ヨハンスとは特に話すこと無いんだがな。


「私は君の強さが知りたい。」


 ヨハンスは先程までとは違い真剣な表情で聞いてきた。


「レベルでいいですか?」


 俺がそう言うとヨハンスは首を縦に振った。


「えっとですね、1347ですね。」


 その言葉に一同は


「「「何が?」」」


 と、ハモった。


「嫌ですよ、レベルですよ。」


 チカノーヴァは頭が痛いのかこめかみを押さえていて、ライネルとヨハンスは固まっていた。


 とりあえずチカノーヴァにヒールを掛けたところ


「ありがたいがこれはヒールでは直らんわ!」


 少し逆ギレ気味に言ってきた。


 硬直から治ったヨハンスが


「1347とは、なんと言うか凄いなという状態を通り越しているな」


「やっぱりそう思います?自分でも異常だと思います。ちなみに家族も100は越えています。」


 3人は項垂れた。


「ここまで来るとどれだけ強いか分からんな」


 チカノーヴァの呟きに一同は頷いた。もちろん俺もだ。


「そうですね、例えば戦闘モードに入ると世界が止まります。」


「よく分からんな」


「そうですね。皆さんの1秒が私では20分位に感じられます。もちろん私はその世界で普通に動けますのでこの様に」


 俺は戦闘モードに入りヨハンスの背後に立った。


「普通の人には消えた様に見えるでしょう」


 その言葉と共にライネルとヨハンスは後ろを振り返り俺を見た。


「ライネル、お前見えたか?」


「お前が見えてないのに俺が見えるか。チカノーヴァはどうだ?」


 チカノーヴァは首を横に振った。俺はとりあえず席に戻った。


「ヒロタカさんの強さの一端は分かりました。そしてその恐ろしさも。」


 ヨハンスは暗い顔で言ってきた。


「やっぱりそうですよね。私もそう思います。自分でも化け物だなって。」


 軽く言うと


「ハハハ、そうだな。ヒロタカがこんな奴で良かった。」


 チカノーヴァは豪快に笑った。


 俺としても話が暗くなりかけていたので助かった。


「ここまでお強いと国王に報告しないといけませんが宜しいですか。」


 ヤバい、ヨハンスが微妙に敬語っぽくなってる。チカノーヴァは変わらずでありがたい。


「どうぞ、こんな感じになるのは予想していましたので大丈夫ですよ。この流れですと国王からの使者がくるので当分この村にいてください。かな」


「はい、おっしゃる通りです。」


「当分は妻の店作りですから大丈夫ですよ」 


「話は大概終わったみたいだな。昼飯食いがてらヒロタカの店候補地でも見に行くか」


 チカノーヴァのその言葉に一同は頷いた。


 そして俺達は村長の家を出て、村に繰り出した。

 

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