54 ビーム砲?
開いた森は夜にもかかわらず俺の照明で昼間の様に明るかった。【マップ】で魔獣の群れは捉えてある。真っ直ぐにこちらに向かって来ている。あと、3分ぐらいで開いた森にやってくる。
周りを見るとみんな椅子に座っていた。テーブルにお茶とお菓子も置いてあった。しかもなんか俺抜きで喋ってるし、
「ハイ、そこの皆さん、無理やり連れてきたのは私ですけどそのくつろぎ方はどうなんですか?」
「ヒロヒロ、そんな事言っても私達見てるだけなんだから仕方ないじゃない。ずっと立ってろって言うの?ありえないでしょ。」
確かにみんなに戦ってもらうつもりは毛頭ない。パワーレベリングをするためだけに来てもらったんだから。
「分かった。みんなそこを動くなよ。【結界】を作るからな。」
そう言うとテーブルを中心に半径20メートルぐらいの円の【結界】を張った。これで大概の攻撃は当たらないだろう。ランクSがやって来たら注意しないとな。
「勇気、万が一の為にそこら辺に穴掘ってシェルター代わりのもの造っておいて。」
「了解でありんす。」
また、訳の分からない語尾を使ったな。
すると、正面の木々の間から魔獣が出てきた。
光に照らされ良く見えた。
「ヒロヒロ、来たよ。なんかいっぱい来たよ。ワラワラとやって来たよ。」
美恵は遠くに居る魔獣に興奮して、テンションが上ってきた。
後、400メートル、魔獣は俺達を発見し、速度を上げてきた。俺は、どうやって倒そうか今更ながら考え始めた。すると、横から美恵が
「ヒロヒロ、一発目はアレでしょ、アレ。」
美恵が訳の分からない事を言い出した。美恵は、勇気にブロックを出させてその上に上り魔獣の方を向いた。そして、腰に左手をあて、右手を前に突き出し、横に振りながら一言言った。
「焼き払え!」
突然の指示に驚きながら俺は戦闘モードに入った。【火魔法】で火炎放射?なんか微妙だな、イメージではビーム砲みたいな感じなんだが、【光魔法】で光を収束させて高熱にする?焼き切るみたいな感じかこれも微妙だ。美恵が喜びそうな派手なのは、質量が有ってドカーンとなって派手なやつか、難しいな。いや、此処は異世界イメージが大事だ。やっぱり【火魔法】だ。
俺の理想はビームだ。いやどっちかと言うとか○はめ波が好きだけど今はビームだ。手を前に突き出し、超高温の炎が直径20センチぐらいの横倒しの円柱が魔獣に向き、それが凄い勢いで伸びて行くイメージが出来た。なんか超高温の炎で出来た如意棒みたいな感じだ。超高温って何度なのかは分からない。全てを溶かすイメージだ。俺は戦闘モードを一旦解除し、
「ファイアロッド」
突き出した手の前から凄い勢いで炎の棒が伸びていき群れの右端に居たコボルドにぶつかった。その瞬間コボルドが炎に包まれた。俺はそのまま手を左に振り魔獣達を薙いでいった。一薙して、炎を消した。
「腐ってやがる、早すぎたんだ。」
逸樹が大きな声で叫んだ。その意味を俺はすぐさま理解した。
「腐ってません。生まれて41年経ってます。それにあんなに酷い顔ではありません、
」
「違うよ、兄ちゃん。アレは口からビーム出してたもん。ね、パパ」
その、口から出せと言わんばかりのフリをするな。
「ストーップ、待った、ヒロヒロ、何してんの、魔獣の素材がダメになったじゃない。」
俺は目が点になった。
「焼き払えって言ったの美恵だったよね。」
そう言うと、美恵がブロックの上から
「あんなの勢いじゃない、そこんところ分かってないなヒロヒロは、でも、良い物見れたし良しとしよう。ファイアロッド、ふぁいあろっど、ププ、中二病って伝染しないか心配だわ。」
そう言いながら美恵は椅子に戻りお茶をすすり始めこちらをちらっと見て俺のマネをしていた。
さっきの攻撃で魔獣の勢いが弱くなった様なきがする。でも前方では俺が倒した魔獣の上を乗り越えて次から次へとやって来た。
「おーい、素材残したら良いんだな。」
「あったりまえでしょ。」
俺はその言葉を聞いた瞬間戦闘モードに入り新しい策を考えた。
素材を残すとなると、すぐに【アイテムボックス】にしまわないといけないので、どうするかな。傷を付けずに倒して、【アイテムボックス】にしまう。一匹ずつ倒すか?ありえないだろう6万匹だぞ。大規模破壊だと素材が残らないか。例えば拳銃の弾丸に【アイテムボックス】にしまうエンチャントをするか。6万発作るのか。難しいな。面倒くさいからそのまま倒すか。俺はあることを思いついた。




