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52 ギルドの説明

 みんなが寝静まった2時頃十六夜に起こされた。


 まさかの2夜連続かと思いつつ、


(十六夜、どうした?)


『それが、村の方から警鐘がなっており、人々が東門に向かっています。』


 俺は、現状が分からないので取り合えず冒険者ギルドに行くことに決めた。


「美恵、何か分からんが村が騒がしいから冒険者ギルドで聞いてくる。」


 横で寝ていた美恵にそう伝えると【転移】で冒険者ギルドの近くで人の居ないところへ行き冒険者ギルド向かった。


 中に入ると中は大きな冒険者ギルドのフロア一杯に冒険者が集まり騒然としていた。何人かが俺に気づき何か話をしていた。小さな声だったが俺には聞こえた。


「あいつ、何だ?パジャマだぞ」


 言われて思い出した。自分がパジャマのままだという事を。でも、もう来てしまったし、今更着替えるのも面倒くさいのでそのままカウンターの方に向かった。すると、聞き覚えのある声で俺を呼んでいた。


「ヒロタカさん、ヒーローターカーさーん。」


 しっかり聞こえていますから。俺は先に手を振り返事した。そして声の主の所に行った。


「今晩はクレアさん。これは何の騒ぎですか?」


 クレアは俺のパジャマ姿をまじまじと見ていて、返事に遅れた。


「あっ、えっとこれはですね。そう、緊急事態なんです。スタンピードが起こりました。詳細はもう間もなくギルドマスターが説明します。」


 すると、一人のスレンダーな女性がカウンターの上に登った。


「諸君、夜分にすまないな。緊急事態だ。知っている者も居るとは思うが、スタンピードが起こった。現在こちらに向かって毎時10キロで進行中だ。【遠見】のスキル持ちに確認してもらった所、発生源は西へ50キロの山の中で現在も魔獣は発生中だ。数は現時点で約5万だ。」


 あちらこちらで「5万って」「マジかよ」「ありえないだろ」「無理だな」などの否定的な声が聞こえた。そう、このフロアに集まっている人数は1000人位だった。彼我兵力差50:1だった。


「やかましい、ゴチャゴチャ言うな黙っとれ。」


 カウンター上の女性が怒鳴りちらした。辺りは静寂につつまれ、


「分かっとるわ。今回のスタンピードは異常だ。今も増え続けているなんぞワシでも聞いたこともない。なので今回は籠城する事に決めた。現在アカムスタムに援軍を頼んだ。いくら急いでも魔獣の方が先にこの村に到着する。魔獣が到着するまでに村周辺に罠を仕掛け少しでも数を減らす。【土魔術】が使える者は堀を頼む、それと最前線で遊撃をしてもらいたい。誰か居らんか。」


 周囲は静だった。時折、「誰が5万の魔獣の前に立つんだ。そんな馬鹿居ないだろう。」みたいな事が聞こえる。


 俺は眠たくなってきた。だって2時だよ。早く終わらせたかった。


(十六夜、魔獣の兵力分かる?)


『いえ、弘隆様の【マップ】の範囲に入っておりませんので分かりません。』


(じゃ、10キロ間隔で【転移】するから、数えておいて。)


 俺は戦闘モードに入り【転移】を使い移動し魔獣の群れを発見しそのまま西に【転移】し続け、帰ってきた。俺の時間にして約20秒、実際0.2秒ぐらいなので殆どの人は気づいていないだろう。と思っていたがカウンターの上の女性と目が合った。女性が不敵な笑みを漏らした。俺は何知らぬ顔で目を外らした。


「分かった。遊撃は居らんみたいじゃな。各自ギルド職員の指示に従え。以上。」


 ギルドマスターが話を終わらせたので、手を上げて聞いてみた。


「質問です。村人が東門に集まりつつありますがどの様に対処いたしますか?」


 周りの目線がこっちに向いた。パジャマだからあんまり見ないで欲しいんだけど。


「おお、その事か、聞いておる。門は一時閉鎖しておる。情報が漏れて、逃げたしたい者も居るがこんな夜中に森に出す訳にはいかんだろ。あと、質問が有るやつは居るか。」


「それではもう一つ今回は緊急依頼ですよね。報酬はどうなっていますか?それと倒した魔獣はどうなりますか?」


 周りも思い出した様に頷いている。


「今回は全員一律で金貨5枚だ。それに倒した魔獣は誰が倒したかわからないのでギルドが買取、皆で山分けだ。」


 周りが一斉に盛り上がった。それもそうだ低いランクの冒険者にとっては凄い稼ぎ時なのだ。


 そして、もう一度手を上げて、


「やっぱり、遊撃してきます。なんだか長くなりそうなので。」


 またもや周囲の目が俺に向いた。ギルドマスターはニヤッと笑い


「必要なものがあれば職員に言え、用意させる。無理はするなよ。」


 そう言って、カウンターを降りた。








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