42 布団屋さん?
続いて店に入った。扉には鈴が付いておりカランカランと心地好い音を鳴らした。
店の中はワグネルの店とは違いこじんまりしていた。ワグネルの店の服は一般大衆向けのが多く、この店は女性専用みたいな感じだった。俺一人なら間違いなく入らない店である。
「いらっしゃいませ。」
中から元気な声が聞こえた。出てきたのはオリビエと同じぐらいの年の女性だった。頭に耳がついているから獣人族の何かで有るのは間違いないのだけど何か分からない。
「タニエ、久しぶり、元気してた?」
タニエはウルメラとわかると
「あら、ウルメラ、お久しぶり。今日は何しに来たの?」
タニエの口調が急に変わった。
「今日はヒロタカさんの用事でね。」
そう言うと、タニエはウルメラの後ろに居る、俺達をみて、ニヤッと笑い
「あのウルメラが依頼以外で男性といるなんて珍しいわね。」
ウルメラはちょっと、冷やかされ、
「もう、要らないことは言わないで、仕事してよ仕事。」
ウルメラが少し怒った口調でタニエに言った。
「ハイハイ、分かりました。仕事します。それではヒロタカさん何をお求めで?」
ウルメラとの会話を止め俺に話しかけてきた。
「こちらになら布団が有るとウルメラに聞きましたので来たのですが」
タニエはに営業スマイルをし、
「はい、ございます。敷布団でしょうか?掛け布団でしょうか?」
「出来れば両方をえっと、何組だ?俺、美恵、逸樹、勇気、オリビエとウルメラはどうする?いる?その前にウルメラは家に戻るよな。」
そうやって、考えていると。
「いえ、私は実家暮らしはしていません、今は宿屋暮らしです。なので、一緒のパーティーになったので、出来れば一緒に住めたらいいな、とは思っているのですが。」
俺はその言葉を聞き
「美恵、そう言ってるがどうする?」
美恵は、
「一緒のパーティーなら一緒に居たほうがめんどくさく無いでしょ。連絡とかするのめんどくさいし。だからいいよ。」
意外とあっけなく了解が出た。
「だ、そうです。ウルメラ。なので、布団セットは6組お願いします。」
「分かりました。それで素材は何に致しましょう?」
おっ、意外な質問に俺は、
「何が有りますか?」
「綿、羽毛、羊毛、蜘蛛糸、を取り扱っています。」
俺は、最後の蜘蛛糸が気になったので聞いてみた。
「蜘蛛糸って?」
タニエはアラって顔で
「蜘蛛糸ご存知ではなかったですか。蜘蛛糸とは魔獣のビッグスパイダーとかジャイアントスパイダーとかフライングスパイダーとかアラクネなどの蜘蛛種の魔獣の糸です。その糸で作った布団の品質はとても良いのですが値段もとても高いです。」
「ちなみに蜘蛛糸の布団一組のお値段は?」
「今ある、ビッグスパイダーの糸で作った布団は金貨2枚です。魔獣のランクが上がるに連れて値段も上がり、アラクネの糸の布団ですと大金貨が必要になります。」
いやいや、布団に軽自動車1台分とか有りえませんから。
「ありがとう。それで6組揃うのはどれ?」
「6組ですと綿で一組銀貨2枚、羽毛で一組大銀貨1枚、魔獣羽毛で一組金貨1枚、羊毛で一組銀貨5枚、魔獣羊毛で一組大銀貨5枚になります。」
「ちなみに宿屋などで使っているのは?」
「一般人ようの宿屋ですと綿、羊毛が一般的で偶に羽毛の店も有ります。魔獣素材の布団は貴族用の宿屋とかになりますね」
結構いい値段になるな。魔獣羽毛で金貨6枚か。とりあえず。ゴールデンニードルベアの報酬待ちだな。
「ありがとう。今は持ち合わせが無いから、今からギルドいって、魔獣の報酬を貰ったら、すぐに来ますね。」
そう言うと、店を後にして、少し早いが冒険者ギルドに向かった。
ウルメラのフラグ発言は何事もなく折られた。




