41 串焼き
ワグネルの店を出て噴水の方に歩き始めた。
そして、時間を見ると15時を過ぎていた。
「あー、昼飯食べるの忘れた。」
俺は思わず叫んでしまった。
「よし、ここは屋台めぐりだ。串物たべてやる。屋台を探せ、十六夜。」
「はい、一番近くの食べ物の屋台は噴水の周りになります。」
十六夜はいい、美恵なら自分で探しな、って、言ってきそう。いや、言うね絶対に。
ちらっと美恵を見たら、凄い目つきで見られた。ので、ごめんなさい、嘘です。
美恵に俺の心のなかを読むスキルが有るのか?
「買食いして、お店見に行こう。まずは寝る所、ベッドと布団だ。」
と、俺が言うと、
「でも、ヒロヒロ、ベッド自分で創れないの?」
そうでした。創れますね。【木材変形】で
「はい、創れます。なので、布団だ。いや、まずは串焼きだ。」
そう言うと俺は、ダッシュした。
その瞬間、時間が止まった。戦闘モードに入ってしまった。危ない、全力で走ったら、時速3000キロは出ますからね。
戦闘モードを解除し普通に走った。
一番は俺、二番は逸樹、三番は勇気、当たり前でした。女の人たちはスカートだったのでのんびり歩いてきています。
しばらくすると、美恵、ウルメラ、オリビエが到着した。
目の前の屋台は肉の串焼きだった。
「おっちゃん、串焼き6本頂戴」
と、勇気が言うと、
「あいよ、串焼き6本だね、でもおっちゃんは無いよな。どう見ても、ボウズの親父さんより若いぞ。」
そう、屋台の大将は30歳ぐらいだった。
「ハハハ、そうだな、勇気。それより何の肉の串焼き?」
「おー、今日はオークの肉だよ。惜しかったな。昨日ならコカトリスの肉だったんだよ。」
「そうなのか、コカトリスの方が美味しいのか?」
「そうだな、人の好みも有るがコカトリスのほうがランクが上だからな。それにしても大将、べっぴんな嫁さん3人も居るなんて、羨ましいな。」
後ろを見ると、3人共顔を赤らめていた。わざわざ訂正するのもめんどくさいから。
「ああ、良いだろ。まだまだ増やすつもりだけどな。」
ハハハ、と屋台の大将と笑っていると、
「パパ、ウルメラとオリビエと結婚するの?」
オー、勇気今の会話はスルーしといてくれよ。ややこしくなるだろ。逸樹は分かっていたみたいだったのに。
「ごめん、大将、嘘ついていた。一人は俺の妻だが二人は知り合いだ。」
「なんでぇ、でも二人共まんざらでも無いんじゃないのかい。」
「ハハハ、どうだろな。」
そんなやり取りをしていると、
「ほい、6本焼けたよ。銅貨12枚だ。」
俺が、銀貨1枚を出すと、大銅貨8枚と銅貨8枚のお釣りが来た。
「ありがとよ、また来てくれよ。今度は嫁さん増やして沢山買ってくれよ。」
俺はみんなに串焼きを配り食べ始めた。串には大きめのオークの肉が刺さって焼かれていた。食べてみるとやっぱりオークの肉は豚肉みたいだ。味はタレだな。これで、200円なら安いかな。
歩きながら食べつつ、次は布団だ、どこに売ってるかな。
「ウルメラさん、布団てどこで売ってるか知ってる?」
ウルメラにそう訪ねると。
「ヒロタカさん、私の事はウルメラでいいですよ。私の方が年下なんですし。」
本人は良いと言ってるけど、チラッと美恵を見ると、コクンと頷いた。お許しが出たようだ。
「じゃあ、ウルメラ、布団って、何処に売ってる?」
「そうですね、知り合いの服屋さんに置いてありますね。在庫が有ると良いのですが。」
あー、ウルメラが、フラグっぽいセリフを言って店に向かったよ。何もなければ良いけど。
噴水から、少し北に歩くと服屋さんの看板が出ていた。
「ヒロタカさん、ここです。」
そう言ってウルメラは服屋の中に入っていった。




