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25 美恵とみんな

 【転移】するとちゃんと家の前に着いた。周りを見ると全員居た。


「はい、ここが我が家です。」

 

 と、いっても街灯が無いので暗いから【光魔法】ライティングを使い明るく照らしだした。

 

 みんなが一瞬眩しそうにしたが、大丈夫そうだ、が、みんな反応が薄い、どうしたんだろう。


「あのー、もしもし、皆さんどうしたんですか?」


 俺が話しかけると、みんなは互いの顔を見て、意を決した顔でウルメラが話しかけてきた。


「ヒロタカ様、先ほどのは【転移】のスキルではないでしょうか。」


「ああ、そうですね。とても便利ですよ。でもそんなに、遠くまでは行けないんですよ。今は一回で行けるのは10キロメートル位ですかね」

 

 みんなが唖然とした顔になった。


「もしかして、ヒロタカ様はどこかの王族に仕えてた方ですか?【転移】のスキルはとても貴重で持っていれば王宮にも仕えられます。」


「そんな風に見える?嬉しいな。でも、そんな大した者じゃないよ。じゃ、なかに入ろう。あっ、でも、子供たち寝てるからなるべく静かにね。」


 ドアを開けて入ろうとすると、中から、


「ヒロヒロおかえり。皆さんも、入って入って。」


 美恵が起きてた。部屋を見回すと勇気は居なかった。


「あれ、勇気は?」


「違う部屋に寝かしてきた。あらましは十六夜に聞いたわ。」


 そう小声で言うと美恵が挨拶をし始めた。


「えっと、弘隆の妻の美恵です。皆さん大変な目に会ったそうですね。まっ、立ち話もなんですから椅子にでも座って下さい。」 


 そう椅子を薦めると、みんな椅子に座った。


「椅子、4つしか無かったね。ヒロヒロ、お願い。」


 椅子の在庫は無いから、【アイテムボックス】から木材ブロックを取りだし。【木材変形】でうねうねっと、椅子を2つ作り出して美恵と一緒に座った。


 「美恵、紹介していくね。こちらの夫婦がワグネルさんとエルムさん。」


 そう言うとワグネルさんとエルムさんは立ち上がり。


「この度はヒロタカ様に命を助けて頂いた。ワグネルといいます。これは妻のエルムです。アカチーの村で雑貨屋を営んでいます。」

 

 そう言って頭を下げ座った。すると美恵が、


「そんなに気にしないで。それにヒロヒロの事を様付けで呼ぶ必要なんて無いわよ。それとアカチーの村に行ったら寄らせて貰いますね。」


「えっと、次は、こちらの女性はウルメラさん」


 ウルメラも立ち上がり、


「ランクB冒険者をしています。ウルメラと言います。今回はヒロタカ様に危ない所を助けていただき感謝しております。」


 そう言って頭を下げて座った。次は


「最後はオリビエさん」


「この度ヒロタカ様の奴隷になりました。オリビエです。一生懸命働きますのでよろしくお願いいたします。」


 オリビエが立ち上がりそう言うと、


「「ええー」」


俺と美恵の声がハモった。


「どういうこと、こんな綺麗な人が奴隷って、なに、浮気?夫婦の危機よ。ちょーっと、ちょーっと、ほんのちょーっとだけ私より綺麗なだけじゃない、スタイルも私よりちょーっとだけ良さそうだけど、私だって負けてないわよ。なにじろじろ見てんのよ、ヒロヒロ、文句あるの?

 

「美恵、ちょっと待て俺も初耳だ。とりあえずオリビエさんなんでこうなったの?説明してくれる。」


「はい、ヒロタカ様。私たち奴隷は所有者が死亡した場合、最初に保護した人に所有権が移譲します。必要がない場合は最寄りの奴隷ギルドに引き渡すと少しの謝礼金が出ます。」


「えっと、どうしよう美恵」


 思わず美恵に助け船を求めた。


「なんだ、良かった夫婦の危機じゃなくて。で、オリビエさんは弘隆なんかでいいの?40歳のおっちゃんだよ。お金だってそんなに持ってないよ。いや、違うな、今は、無一文だよ。もっと良いお金持ちいるでしょうに、足も臭いし、イビキもかくよ。」 


 そこまで言わんでも良いやろと思ってしまった。


「はい、喜んで。ヒロタカ様には優しさと他の人にない何かが有ります。その何かがはわかりませんが、この機会を逃したくはありません。お許しくださいミエ様。」


「ハイハイ、わかりました。で、オリビエさんの頭に付いてる耳は本物?」


「はい、本物です。そして私は狼人です。申し訳ありません。」


 オリビエは耳をピクピクさせて答えた。


「ケモミミか、可愛いわね。後でちょっとさわらせてね。」


「はい。」


「で、これからどうしたらいいの?」


「アカチーの村に着いたら、奴隷ギルドで登録となります。登録しますと、奴隷の首輪が発動します。」


「発動したらどうなるの?オリビエさん」


「ヒロタカ様の命令に背くと痛みを感じます。」


「どんな命令でも?」


 俺が確認すると、


「私は性奴隷ではないので、体を強要するような命令は断っても痛みはかんじません。それに私自身が命の危険を感じる様な命令も断っても痛みは感じません。」 


「ありがとう。これからもよろしくね。」


 そう言うとオリビエか小さく会釈した。


「じゃ、オリビエさんの事はビックリしたけど、みんな気になってる、私の紹介だね。」


 俺がそう言うとみんなが緊張の面持ちでこちらを見た。

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