21 一日目終了
俺達は隣の部屋に行った。
「すまんな。まだまともな脱衣所はできてないんだ。」
「オッケー、ヒロヒロ問題ないよ。早く入って寝よう。今日は初めて尽くしでなんか疲れたよ。」
そんな事を話ながら三人は服を脱ぎお風呂場に行った。お風呂場にはさっき出したライティングの魔法が浮かんでいた。ライティングって効率良いなと思っていた。
「パパ、お風呂おっきいね。なんか泳げそうだね」
「そうやな、今度温水プールでも創るか。でも、ごめんなシャワーはまだなんだ。桶と椅子は今から創るね」
そう言うと急いで木ブロックを出し【木材変形】で桶と椅子を4組創った。
「へぇー、ヒロヒロ、そんな風に物創れるんだ、凄いね。横から見てると映画のCG見たい」
「そうなんだ。創るのは面白いがイメージが貧困なせいで思ったようには出来ないんだ」
出来た桶で掛け湯をし三人は湯船に浸かり、思っていたことを話し始めた。
「美恵、すまんな。なんか変なことになって。当分不便な思いをさせるけど我慢してな。」
真剣に話始めた俺にたいして、美恵は笑いながら
「ははっ、そんな事を気にしてたん。私は全然オッケー、もう会社行かなくても良くなったし。頑張ってヒロヒロ稼げ!」
「勇気もごめんな。友達と別れる事になって」
「いいよ、どうせこっちでも友達作るし、それに塾行かなくても良いようになったからね」
やっぱりこいつら親子だな。嫌な事から逃げられ喜んでるな、と、考えつつ、逸樹に【チャット】で
【 弘隆様 】 逸樹、とんでもないことになってごめんな。
【 逸樹様 】 うぉ、なんや親父、突然に。びっくりするやんか。そんな事を気にすんなや。学校行かんで良いようになったんやから。
はい、ここにも親子が居ました。
俺は、風呂に浸かっていると、ライティングの魔力が切れ突然切れた。辺りは真っ暗になった。
「パパ、暗いよ。怖いよ。早く電気つけて。」
【光魔法】でライティングを出そうと、ふと夜空を見上げた。するとそこは満天の星空があった。それにつられて、美恵と勇気も見上げた。
「凄いねパパ。星が一杯だね。」
「ああ、そうだな。周りに光源が無いのと空気が澄んでいるせいだな」
「本当ね、日本じゃ、なかなかこんな星空は見られないわね。なんか得した気分ね。それと、ヒロヒロ、こんなファンタジー世界来たんだから楽しまなきゃ!」
満面の笑みの美恵がこちらを見ていた。
「ありがとう。」
異世界に来てからにバタバタがちょっと落ち着き、沸き上がってきた不安がその言葉聞いていっぺんに消えていった。
「じゃ、そろそろ、出ようか。」
俺は、【光魔法】のライティングで周りを明るくした。
三人は湯舟から上がると超便利な【クリーン】で水滴を取り除き、部屋に入り服を着た。
俺は、もう一度お風呂場に戻り家の壁に【魔法具作成】で、常時発光型のライティングを張り付けておいた。
逸樹のいる部屋に戻ると、ごろんと寝っころがっている逸樹がいた。
「逸樹、風呂空いたぞ」
と、お風呂に入るように言うと
「もういいよ、さっき【クリーン】使ったし」
俺は、思わずうなだれてしまった。
「どうした? 親父」
俺が、どうしてうなだれたのか分からない逸樹は聞いてきたので、
「ちょっとぐらい、頑張って創った風呂見てくれよ。」
「あー、また明日な」
昔はあんな子じゃなかったのに、年月は無情だ。
「明日は絶対風呂入れよな。」
と、捨てぜりふを残し、寝る用意をし始めた。要らない物を【アイテムボックス】に片付けたんだが。
「布団がない。」
「いいんじゃない、一晩ぐらい。寒くないし。どうせ明日は近くの村に行くんじでしょ。」
「じゃ、いいか。」
そう言うと、みんなでゴロンと寝っ転がり寝ようとすると、逸樹が
「流石にこの歳で親父たちと寝るのも恥ずいから、違う部屋で寝てくるわ。」
そう言いながら逸樹は奥の部屋に移動していった。
今更ながら2階には何処から上がるのかなと、思ってしまった。
「逸樹もいっちょまえに、お年頃ってやつか。じゃ、三人で寝るか。」
「おー!」
三人は床の上にゴロンと横になると三人で川の字になって寝始めた。
「みんな、おやすみ」
「「おやすみ」」
しばらくすると勇気は寝付いた。
「勇気、早く寝たね。」
ゴソゴソと美恵が起き出し俺に話しかけてきた。
「そうだな、なんだかんだで、疲れてたんだな。」
「そりゃそうよ、まだ8歳なんだから。」
笑いながら美恵が言った。
「話は変わって、この世界の能力って凄いよな。」
「この世界の人々はこんな感じなのかしら。こんなにいろいろなスキルが有るなら生活便利でしょうね」
「でも、小説なんかでは以外とそうでもないよな。上下水道設備なしって当たり前だよな。馬車が交通手段の基本だし。そして、娯楽も少ない。」
「もしそうだったら、ヒロヒロ頑張って改善してね。」
「了解、いろいろ変えたる。それにな、レベルってすごいぞ。なんか若返った様に体が動くし、疲れも少ない、ぶっちゃけ眠たくない。」
「それなら、今から夫婦のスキンシップをしませんか? ヒロヒロも元気そうだし、」
少し照れぎみに美恵が言ってきたので、俺は、
「二人で、お風呂いこうか。」
俺達は仲良くお風呂に行き、数時間後に戻ってきて眠るのであった。




