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ダイナマイト転生。またやらかした!?〜今日も爆発は止まらない〜  作者: 田舎浪漫


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第十三話「思考が犯罪者」

「できたーーー!!!」


夜明けに、レオの叫び声が砦に響き渡った。

俺は焚き火の前で目を覚ました。いつの間に寝ていたらしい。ロザリーは起きていて、腕を組んだまま空を見ていた。


「レオ、徹夜か」


「興奮して寝れなかったよ!見てくれアル!!完成したぞ!!」


レオが設計図の束を俺の顔の前に突きつけてきた。


俺は眠い目をこすりながら、それを受け取った。


一枚目。全体図。


「………………」


二枚目。地下構造図。


「………………」


三枚目。外壁仕様。


「………………」


俺はゆっくりと顔を上げた。


「レオ」


「よし、もう作るのか」


「違う、確認だ。地上三十回階建て」


「そうだよ!高さ100メートルは欲しいよね。絶対景色良いよ〜」


「地下五階」


「そうそう!!、これは階層は少ないんだけど〜人工ダンジョン化させて、地下は一つのエリアを最低10平方kmまで広げて、居住区含む地下都市エリア、農業エリア、畜産エリア、地底湖作って水産業エリア、工業エリアを作るんだ。数万人はヨユーで住めるよ」


「外壁に物理・魔法防御結界、ステルス迷彩仕様」


「そうだよ、まあこれは、マリーに聞いた世界樹のジュディ?に丸投げかなあ」


「ニトロオーブ用バリスタ五百門」


「そう、アルが作ったニトロオーブさ、あれ凄いよ。抑止力に絶対必要だよ。超長距離爆撃バリスタも作りたいけど、まだ無理かなあ」


「自走装甲車百台に人力回転翼機、偵察用二十機、攻撃用に五十機」


「そうなんだよ、俺っちこれ前世でも設計したんだけど駄目だったんだよね。でも、この世界ならいける。これ自信あるんだ」


俺は設計図を丁寧に揃え、レオに返した。


「作れねーよ」


レオが固まった。


「え?」


「レオ、何が問題か分かるか?」


「うーん、俺っちの設計図は完璧だからな―。あー!!アルのスキルがショボいのか!!」


ゴン!!!二度の人生で初めて俺はゲンコツをした。レオに。


「俺のスキルは関係ない。ぶっ飛ばすぞ」


「ちょ痛いよ。いきなり殴るのはひどくない!?」


ひどくない。


俺は設計図をもう一度受け取り、指で弾きながら言った。


「まず資金がない。次に人手がない。だいたい、人口ダンジョンなんてどうやって作るんだよ。聞いたことないぞ」


レオがうなだれたまま呟いた。


「金か……よしアル!錬金術でまず金を作るんだ」


ゴン!!!


「作れるかーボケー。そんなん出来たら世界が崩壊するわ。ぶっ飛ばすぞ」


「アル、痛いよ。じょーだんだから許して。まあ、でもはい」


レオはまた別の設計図を渡してきた。


「さっきのは100年計画の設計図。俺っちにも現段階では実現不可能なのは分かっているよ。でもアルとならいずれは実現出来るでしょ?」


「ああ、出来るさ。資金と人手に余裕があればな。おっ、こっちの設計図は現状でもなんとかなりそうだな」


俺とレオが2つ目の設計図を広げながら談義しているとロザリーが口を開いた。


「ふむ。アル、レオ、最初の設計図でいくぞ。」


「ロザリー、レオにも言ったが無理だ。資金も人手も足りない」


俺が否定するとロザリーがあの時のような不気味な笑顔で続けた。


「資金は帝国から賠償金として奪えばいい。人員は……ドワーフを拐うか」


えっ、うちの奥さん、思考が犯罪者のそれなんだけど。


「すまない。話が聞こえてきたんだが……我々ドワーフを拐うのか?」


ドワーフの鍛冶師イーグマルに聞こえていたらしい。


「いや、拐わない拐わない。ロザリーの過激発言は聞き流してくれ。うちの奥さん馬鹿なんだ」


「いや、冗談なのは分かっている。だが、人手が欲しいのは本当なのだろう?我々の里はここから数日だ。里に戻り職人達を連れてくるぞ?必要な資材もあるだけ持ってくる」


「凄く助かるが、良いのか?」


ドワーフ達も帝国に、襲撃されないように守りを固めたいはず無んだが………


「良いんだ。里のほぼ全員が鍛冶師だったり大工だったり職人だからな。俺は族長の息子だし、親父を説得して全員でここに来る。」


「全員ってどれくらいだ?」


「1000人くらいだ。設計図通りなら俺たちドワーフの一族も住めるだろ?」


おおー正直助かる。それだけ人が来てくれたらレオの書いた設計図が現実味をおびてくる。


「ふむ。決まりだな。イーグマル私謹製のマジックバッグを二つ貸し出そう。一つ馬車10台分の荷物が収納出来るぞ」


「ロザリー、そんな便利な物を持ってたんだな」


「アル、私のスキルで作ったんだ。素材入手が難しいからたくさんは作れんがな」


俺は深く息を吐いた。こういう時は一回、全部整理しないといけない。ノリで進めると、だいたいロクなことにならないからな。


「よし、一回整理するぞ」


全員の視線が俺に集まった。


「まず、レオの最初の設計図――あれを最終目標にする」


レオの目が輝いた。


「ほんとに!?やったーー!!」


「ただし、いきなり全部は無理だ。段階を踏む。二枚目の設計図――現状でも作れるやつ、あれを第一段階として採用だな」


レオが勢いよく頷いた。


「了解!!拡張前提の基礎設計だから、それが一番合理的だよ!!」


うん、こういう時のレオは本当に頼もしい。普段はアホに見えるけど。天才と馬鹿はやはり紙一重なのだろうか。


俺はイーグマルを見る。


「人材と資材はドワーフ達に任せていいんだな?」


イーグマルはニヤリと笑った。


「任せろ。俺たちにとっては願ってもない仕事だ。親父も絶対に乗る」


「ありがとう」


正直、ここが一番の山だった。ドワーフ1000人。これだけで、もう勝ったようなものだ。


その時――


「ドワーフの護衛は俺がやる」


低い声が背後から響いた。振り返ると、獣人のシラクが立っていた。腕を組み、無表情。


「道中、帝国の残党が動く可能性がある。職人を失えば全て終わる。だから俺たち獣人が行く」


頼もしいなあ。


「いいのか?こっちの戦力が減るぞ」


「問題ない」


戦士長が即答したた。


「ここには俺たち戦士がいる」


視線の先には、弓を整備しているエルフ達。


その一人が軽く手を上げた。


「防衛は任せて」


「よし、決まりだな」


俺は小さく頷いた。


「ドワーフは人材と資材。護衛はシラク。エルフは防衛」


そして、次。俺はマリーを見る。


「マリー。帝国の動きが知りたい。偵察を頼めるか?」


『はい、もちろんですわ』


いつものメモで答えてくれた。そして、マリーの背後で、黒い霧のような影がゆらめいた。レイス達だ。


『眷属のレイス部隊を展開して昼夜問わず監視させます。帝国の動きは任せてください』


「マリー、ありがとう。マキャベリらしきやつに付いてる他の転生者も調べてくれ」


『分かりましたわ』


これで、後は俺たちだけだが……俺はロザリーとレオを見た。ロザリーが腕を組んだまま頷いた。


「ふむ。アル、レオ行くぞ。ダンジョンに」


レオもすぐに反応した。


「人工ダンジョンの核になるやつだね!!」


そう。レオの設計図はこれが無いと始まらない。地下都市計画。全部ただの穴掘りで終わってしまう。


「近くにダンジョンがあるって話だったな」


俺が言うと、イーグマルが頷いた。


「ああ。ここから半日ほどの場所だ。コアは確実にある。ダンジョンボスは、ドラゴンらしいが……」


「は?」


ドラゴン………!?


「よし、コアはあきらめよう」


俺の思いはよそに、レオは目を輝かせ、ロザリーはニヤリと笑うのだった。




名前:ニッコロ・マキャベリ

別名:策略家/影の統治者

生没年:1469年 − 1527年(享年58)

出身:イタリア・フィレンツェ

職業:外交官/政治思想家

知力:★★★★★

人間心理を完全に理解し、戦略を組み立てる。『君主論』は統治の本質を鋭く指摘した傑作。

権謀術数:★★★★★

敵を騙し、味方を操り、複数の勢力を自らの掌で動かす。

冷徹さ:★★★★★

道徳を一切排除した現実的思考。「目的のためなら手段を選ばない」を実践する。

特殊スキル:「統治の盤石」

複数の勢力を同時に支配下に置き、自らの野心を遂行する。皇帝も、貴族も、領主も、すべては自らの駒に過ぎない。

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