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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第三章 『魔女と死神編』

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第51話 魔王認定

古代都市アガルタ。


都市全体が揺れていた。


塔の頂上。


黒鎧の巨人――古代騎士。


その赤い単眼が、西園寺士郎を捉えている。


そして。


機械音声が響いた。


【魔王反応確認】


【殲滅対象指定】


空気が凍った。


リゼの顔が青ざめる。


「ま、魔王って……」


グランも息を呑む。


「機械まで言いやがったぞ……」


だが。

士郎だけは静かだった。


むしろ。


少し笑っている。


「面白い」



次の瞬間。


古代騎士が動いた。


轟音。


塔から飛び降りる。


巨大剣を振り下ろす。


超重量斬撃。


大地が裂ける。


士郎は真正面から拳を叩き込んだ。


激突。


衝撃波。


周囲の建物が吹き飛ぶ。


グランが絶句する。


「止めるのかよォ!?」


だが。

今までの敵とは違う。


古代騎士は止まらない。


巨大剣が士郎を押し込む。


地面が陥没。


士郎の腕から血が飛ぶ。


重い。


ゼクト以上。


災厄級以上。


士郎の口元が歪む。


「いい」


完全に楽しんでいた。



古代騎士が連撃へ入る。


超高速。


巨体とは思えない。


剣圧だけで建物が崩壊する。


士郎は回避。


紙一重。


そして踏み込む。


拳。


轟音。


黒鎧へ直撃。


だが。

砕けない。


士郎の目が細くなる。


「硬いな」


古代騎士の赤眼が光る。


【脅威度上昇】


【封印機構解除】


その瞬間。


黒鎧全体へ赤い紋様が走った。


魔力暴走。


空気が震える。


エレノアの顔が少し険しくなる。


「まずいわね」


リゼが叫ぶ。


「何が!?」


「本気モードよ」



次の瞬間。


古代騎士が消えた。


速い。


士郎の背後。


巨大剣が振り下ろされる。


轟音。


士郎が吹き飛ぶ。


黒壁へ激突。


都市全体が揺れる。


リゼが悲鳴を上げる。


「士郎!!」


煙。


だが。


その中から笑い声。


士郎だった。


血まみれ。


口元から血を流しながら。


笑っている。


「最高だ」


グランが完全に引いていた。


「こいつほんと狂ってやがる……」



エレノアは静かに士郎を見つめる。


黒い靄。


さらに濃い。


アガルタへ入ってから、反応が急激に強まっている。


まるで。


この都市そのものが、士郎の中の“何か”を刺激しているみたいだった。


エレノアは小さく呟く。


「近いわね……」



古代騎士が巨大剣を構える。


都市中の魔力が集まり始める。


アガルタ全体が唸っていた。


エレノアの赤い瞳が細くなる。


「あれは危険ね」


士郎が笑う。


「いいじゃないか」


「死ぬわよ?」


「そうかもな」


即答。


リゼの顔が曇る。


この男は。


本当に死を恐れていない。


むしろ。


死に近づくほど嬉しそうになる。



古代騎士が機械音声を響かせる。


【最終殲滅機構、起動】


次の瞬間。


巨大剣が赤黒く発光した。


空気が裂ける。


都市全域へ警報が鳴り響く。


【対魔王最終兵装】


【起動】


沈黙。


エレノアが静かに笑った。


「ふふ」


リゼが震える。


「笑うところ!?」


だが。

エレノアは士郎を見る。


「愛されてるわね」


士郎は拳を握る。


黒い靄が溢れる。


そして。


獰猛に笑った。


「来い」


次の瞬間。


古代騎士の最終兵装が解放された。

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