↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第三章 『魔女と死神編』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
49/746

第49話 古代都市への道

数日後。


王都ヴァルディアを、一台の馬車が出発した。


行き先は北東。


神代文明遺跡群。


その最深部に存在すると言われる、“古代都市アガルタ”。


◇


御者台。


グランが手綱を握りながら顔をしかめていた。


「なんで俺まで付き合わされてんだ……」


リゼが苦笑する。


「諦めて」


そして。


馬車後方。


黒いコートの男。


西園寺士郎。


その隣には。


灰の魔女エレノア。


最悪の並びだった。


街道を通る旅人たちは、二人を見た瞬間に

道を空ける。


誰も近づかない。


怖すぎる。


◇


エレノアは地図を見ながら言う。


「アガルタは神代文明最大級の遺跡都市よ」


士郎は興味なさそうだった。


「強い奴はいるのか」


「多分たくさん」


即答。


その瞬間。


士郎の口元が歪む。


リゼがため息を吐いた。


「ほんと戦闘しか興味ないんだから……」


エレノアは笑う。


「でも、それがこの男の本質でしょう?」


士郎は否定しない。


実際その通りだった。


◇


馬車は山岳地帯へ入る。


空気が変わっていく。


静かすぎる。


鳥もいない。


魔物の気配も薄い。


グランが嫌そうな顔をする。


「……嫌な場所だな」


エレノアが静かに言う。


「神代文明跡地は、今でも呪われてるもの」


リゼの顔が引きつる。


「怖いこと言わないでよ……」


その時だった。


士郎の目が細くなる。


「来る」


次の瞬間。


轟音。


馬車の前方で地面が爆発した。


巨大な黒い影。


全長十メートル級。


岩のような外殻。


赤い眼。


古代守護獣。


グランが顔色を変える。


「うおっ!?」


リゼが叫ぶ。


「なにあれ!?」


エレノアは冷静だった。


「神代文明の防衛兵器ね」


守護獣が咆哮する。


衝撃波で木々が吹き飛ぶ。


だが。

士郎は笑った。


「悪くない」


◇


次の瞬間。


士郎が馬車から飛び降りる。


轟音。


地面が陥没する。


守護獣が突進。


巨体。


超重量。


普通なら潰される。


だが。

士郎は真正面から踏み込んだ。


拳。


ドゴォォォォン!!!


守護獣の顔面が歪む。


巨体が止まる。


グランが絶句した。


「止めた!?」


士郎はさらに拳を叩き込む。


連撃。


外殻が砕ける。


守護獣が咆哮。


巨大な腕を振り下ろす。


士郎は避けない。


肘打ちで迎撃。


轟音。


腕が砕け散る。


◇


エレノアは静かにその戦いを見ていた。


やはり異常。


魔力なし。


なのに神代兵器と殴り合っている。


そして。


黒い靄。


また少し濃くなっている。


エレノアは小さく呟く。


「順調ね」


リゼが嫌そうな顔をする。


「何が?」


エレノアは笑った。


「壊れ具合」


「笑顔で言わないで!?」


◇


その時。


守護獣の胸部が開いた。


内部。


赤い光。


超高密度魔力砲。


グランの顔色が変わる。


「まずい!!」


だが。

士郎は笑った。


「いい」


砲撃発射。


轟音。


山そのものが揺れる。


爆炎。


煙。


静寂。


だが。

その中から。


黒い影が歩いてくる。


士郎。


全身傷だらけ。


それでも。


笑っていた。


そして。


守護獣の眼前へ到達する。


拳を握る。


黒い靄が拳へ集まる。


エレノアの赤い瞳が細くなる。


「また使った」


次の瞬間。


士郎が拳を叩き込んだ。


ドゴォォォォォン!!!


守護獣の胸部が貫通する。


赤い核が砕けた。


巨体が崩れ落ちる。


静寂。


グランが乾いた笑いを漏らす。


「……神代兵器まで殴り壊すのかよ」


士郎は血を払う。


そして。


山奥を見る。


そこには。


巨大な黒い都市の影が見えていた。


古代都市アガルタ。


まるで。


世界そのものが眠っているような場所だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。