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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第六章『世界管理崩壊編』 
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第二部 第191話 守護崩壊


轟音。


守護個体が吹き飛んだ。


白い巨体。


法則。


空間。


存在。


全てを歪ませながら。


遠く。


結晶群の中へ叩き込まれる。


衝撃が走る。


無数の世界が揺れる。


生まれかけた世界。


終わりかけた世界。


まだ形を持たない世界。


全てが共鳴するように震えた。


世界管理領域そのものが揺れていた。


笑うものが固まる。


『砕けた!?』


少し間。


顔が引き攣る。


『いや今までのより硬かったよね!?』


『一番まともな敵だったよね!?』


セレナの目が止まる。


小さい声。


「接続が断たれています」


短く。


「世界共有権限喪失」


「修復停止」


静かな瞳が守護個体へ向く。


「もう維持できません」


その言葉通りだった。


今までなら再生していた。


今までなら修復されていた。


だがもう違う。


守護個体は孤立していた。


その瞬間だった。


守護個体達が動く。


今までとは違う。


速い。


そして。


焦っていた。


頭の奥へ。


重い声が乱れる。


『接続異常』


『守護領域損壊拡大』


『世界管理機能低下』


『怪物群排除最優先』


『全権限投入』


空間が裂ける。


世界が落ちる。


違う。


結晶群だった。


無数の世界。


その一部が切り離される。


圧縮される。


兵器へ変換される。


そして。


士郎達へ向けて放たれた。


笑うものが絶叫する。


『だからスケール!!』


『世界投げるなって!!』


『発想がおかしいだろ!?』


轟音。


士郎が踏み込む。


重力が落ちる。


周囲の空間が沈む。


真正面。


落下してくる世界結晶へ。


拳。


衝突。


世界が軋む。


空間が潰れる。


法則が悲鳴を上げる。


そして。


砕けた。


一つ。


二つ。


三つ。


世界結晶そのものが粉砕される。


文明。


歴史。


可能性。


未来。


全部まとめて吹き飛ぶ。


衝撃が守護個体へ到達する。


白い巨体が揺れる。


法則が乱れる。


今度は明確だった。


守護個体が崩れる。


笑うものが引いた顔になる。


『世界の方が負けたんだけど!?』


士郎が少し笑う。


目が細い。


獲物を追い詰めた獣のようだった。


「雑になってんぞ」


余裕が消えている。


守護個体側も理解していた。


時間をかければ負ける。


だから力任せになっている。


それが士郎には見えていた。


踏み込む。


轟音。


重力。


空間。


法則。


全部を纏った拳が振り抜かれる。


もう一体。


守護個体。


真正面。


迎撃しようと腕を上げる。


だが遅い。


拳が届く。


轟音。


頭部から。


空間ごと。


叩き潰された。


白い身体が割れる。


法則が砕ける。


守護個体が崩壊する。


二体目。


撃破。


世界管理領域が大きく揺れた。


結晶群の光が乱れる。


管理機構そのものが悲鳴を上げている。


同時だった。


翔が煙を吐く。


静かな目。


守護個体達を見ていない。


もっと奥。


さらに深い場所。


世界管理。


生成。


修復。


観測。


全てが集まる場所。


守護個体は壁に過ぎない。


本体は別にある。


翔はそれを見ていた。


少し間。


静かな声。


「まだ終わらねぇな」


士郎も視線を上げる。


結晶群のさらに奥。


今まで見えていなかった場所。


世界の海の最深部。


そこに。


巨大な何かが居た。


守護個体とは比較にならない。


中心防衛個体とも違う。


観測者代行とも違う。


世界管理領域そのものを背負っているような存在。


ゆっくりと。


本当にゆっくりと。


それが動く。


結晶群が震える。


無数の世界が揺れる。


法則が沈黙する。


頭の奥へ。


今までとは質の違う声が流れ込んだ。


『管理権限移譲』


『守護機構停止』


『管理者起動』


その瞬間。


世界管理領域全体が。


息を呑んだ。

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