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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第五章『魔王侵食編』
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第二部 第175話 拒絶


外界は。


初めて。


明確な拒絶を見せた。


前方の空間が歪む。


違う。


折り重なっていた。


距離。


法則。


観測。


全部が絡まり合い。


道そのものが閉じていく。


まるで。


「ここから先へ来るな」


と。


世界そのものが意思を持ったようだった。


笑うものの顔が引き攣る。


『うわ』


少し間。


『本気で拒絶してきた』


セレナの目が止まる。


静かな声。


「侵入拒否です」


少し間。


前を見る。


「外界が」


短い。


「士郎を拒絶しています」


士郎は鼻を鳴らした。


それだけ。


「だから?」


踏み込む。


轟音。


重力が落ちる。


折り重なった空間が軋む。


法則が歪む。


観測が沈む。


白い壁そのものが大きく揺れた。


だが。


壊れない。


初めてだった。


外界が。


士郎の暴力に耐えた。


笑うものが目を見開く。


『え』


短い。


『止まった?』


士郎の目が細くなる。


「しぶてぇな」


翔が煙を吐いた。


沈黙。


白を見る。


違う。


空間じゃない。


もっと奥。


一本。


繋がっている。


閉じている。


“意識”。


短く。


「居る」


右手。


少しだけ動く。


次の瞬間。


——止まる。


閉じていた圧。


絡みついていた観測。


道を塞いでいた意思。


唐突に。


消える。


折り重なっていた空間が崩れた。


士郎の重力が。


そのまま。


白い壁を叩き潰す。


轟音。


道が開く。


セレナの目が揺れる。


小さい声。


「……制御を」


少し間。


「殺した?」


翔は煙を吐く。


静かな声。


「知らねぇ」


それだけ。


士郎が少し笑う。


低く。


「便利だな」


その時だった。


道の奥。


初めて。


“何か”が現れる。


白い巨人。


人型。


だが。


生物じゃない。


法則そのものが形を持ったような圧。


頭の奥へ。


直接響く。


『侵食源確認』


短い。


『排除開始』


笑うものが一歩下がる。


珍しく。


本気で顔が引き攣っていた。


『……来た』


少し間。


『上の奴だ』

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