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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第三章 『魔女と死神編』

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第40話 災厄共闘

王都西区。


爆炎。


悲鳴。


石畳の街が崩壊していた。


巨大な魔獣が暴れている。


全長二十メートル級。


黒い外殻。


六本腕。


赤く光る複眼。


兵士たちが吹き飛ばされていく。


「ぎゃあああ!!」


「止めろ!!」


だが

通用しない。


剣は弾かれ。

魔法も効かない。


王都の人々は絶望していた。



その時。


黒いコートの男が歩いてくる。


西園寺士郎。


そして隣には。


灰の魔女エレノア。


周囲の空気が変わった。


兵士たちがざわつく。


「黒狼……!」


「灰の魔女まで……!?」


最悪の組み合わせだった。



魔獣が咆哮する。


轟音。


建物が吹き飛ぶ。


だが

士郎は静かに見上げるだけ。


「でかいな」


リゼが叫ぶ。


「感想そこ!?」


エレノアは楽しそうに笑った。


「可愛い方じゃない?」


「どこがだよ!」


兵士たちは混乱していた。


この二人。


空気がおかしい。



魔獣が士郎へ突撃する。


大地が揺れる。


兵士たちが絶叫する。


「危ない!!」


だが

士郎は動かない。


そして。


真正面から拳を叩き込んだ。


轟音。


魔獣の巨体が止まる。


空気が凍った。


兵士たちの顔が引きつる。


止めた。


あの巨体を。


拳で。


士郎は少し笑う。


「悪くない」


次の瞬間。


魔獣の顔面へ連打。


ドゴォォォォン!!


外殻が砕ける。


血飛沫。


魔獣が絶叫する。



だが。


その背後。


空間が歪む。


さらに魔獣が現れた。


二体。


三体。


王都中が騒然となる。


兵士が青ざめる。


「ま、魔獣転移だと!?」


普通ありえない。


こんな大規模転移魔法。


その時。


エレノアが前へ出た。


銀髪が揺れる。


赤い瞳が細くなる。


「邪魔」


瞬間。


空に巨大な灰色魔法陣が展開された。


王都全域を覆う規模。


兵士たちが絶句する。


「な……」


「なんだあれ……」


エレノアが指を鳴らす。


次の瞬間。


空間そのものが捻じ曲がった。


轟音。


出現した魔獣たちの身体が圧縮される。


骨。

肉。

内臓。


全部まとめて潰れる。


血の雨。


静寂。


一瞬だった。


兵士たちは完全に固まっていた。


士郎もエレノアを見る。


強い。


ゼクト以上かもしれない。


その感覚に

士郎の口元が歪む。



エレノアは振り返る。


「どう?」


士郎は即答した。


「いいな」


リゼが頭を抱える。


「なんで二人とも戦闘狂なの……」


だが。


その時。


士郎の目が細くなる。


まだいる。


殺気。


強い気配。


エレノアも気づいていた。


笑う。


「なるほど」


王都の地下。


そこから

濃い魔力が溢れ始める。


大地が揺れる。


人々が悲鳴を上げる。


エレノアは静かに呟いた。


「本命が起きるわね」


次の瞬間。


王都中央広場が爆発した。


轟音。


地面を突き破り、巨大な黒い影が現れる。


王都が震えた。


兵士たちが絶望する。


「う、うそだろ……」


それは。


今までの魔獣とは別格だった。


そして。


士郎は笑っていた。


心の底から嬉しそうに。

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