他国だったら何処を切り取っても大問題
この物語はフィクションです。
央海歴896年1月1日
10時45分 ヴィザン・ヘロー地区
「おいお前。なんだよ、キー坊してるじゃねぇかよ。元気だなぁオイ。」
「レッカさん。オイラは20を超えたばかりですから、そりぁ混浴大浴場に来たらオッキしますよ。」
「おう。元気なのは良い事だな、人によってはココに来てもお辞儀してピクリともしない奴だっているからな。何にせよアタシら尻女神教徒にとっては良い事だよ。」
「オイラはパネル(全個人情報の完全公開。赤の他人が自分の全てを知っている)を見ましたよ。
レッカさんは1世(本人が家族・親族で初めて尻女神教徒になった)ですよね。堂々としてますよね、タオルで何にも隠さないんですね。」
「はぁ、っおい。何言ってんだよ。アタシらは尻女神教徒なんだぞ。何を一々他教徒みたいな事言ってんだよ。
ケツ掘ってナンボの宗教で今更、裸がどうだの隠すだの言う意味が分かんねえよ。
アタシは今20と半年だけど、もう10年以上前にヴィザンに来たんだぞ。
10年以上も尻女神教徒やってりぁ、1世だろうとこんなになるだろうよ。」
オイラが自分で水魔法を頭から被って、混浴大浴場に入ろうとしたら。
当の激安粗塩をぶっかけて来たレッカさんが、後ろからやって来た。
『お前、アタシが頭に温水魔法で塩を洗い流すから、先に入ってろ。』と言われた。オイラは素直に従ったお蔭で、凍えずにシャワーまで行く事が出来た。
その後からやって来たレッカさんと話している。・・・何だろうか?今朝と同じく口調は粗いが、マトモに会話をしてくれている。
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11時00分 同
「はぁ~っ、生き返るわぁ~。温けぇ風呂は良いなぁ、オイ。」
「そうですね、気持ちが良いですよ。レッカさん。」
「お前、名前は何て言ってたっけ。アタシ聞いた様に思うけど、頭に血が昇って聞き逃したわ。」
「オイラの名前はダッチですよ。オイラは歴代(祖父母以上の世代から尻女神教徒)です。
ヴィザンが集落だった頃からず~っと。ご先祖様がヴィザンにいたんですよ。」
「へぇ~っ、お前。集落の頃からヴィザンに居たってか?。それは随分と古い家系なんだな。」
「まぁ家族も親族もほとんどが低魔力。オイラも『掘り搾り』前も今も2Mの低魔力ですよ。」
「アタシも人の事言えた口じゃないよ。水系魔法こそ適正が特級だけど、アタシの今の魔力は6Mだ。
アタシも『掘り搾り』でハズレでね。前も後も6Mのままさ。」
レッカさんとは湯舟に並んで入っているが、距離は50cmも離れていない。何故なら混浴大浴場は人でごった返しているからだ。
まぁ最もココだけじゃない。ヴィザンは他国を含めて超高過密人口都市になる。
どこも彼処も人・人・人の大波。土地の面積に対して明らかに人口が多すぎる。
だから何処だろうと、人と人とのパーソナルスペース自体が激狭だ。激人込みが駄目な人はヴィザンにはとても住めない。
「ゴー、ゴゴゴゴゴッ、午後ーーー!(;^ω^)。健康ーーー!!。」
その上で当然『掘り搾り』をしている。グチャグチャだ・・・人と人との関係は超接近戦がデフォルトだ。




